わが家のシェフ(14) 身も心も温かくなる一品

里芋のクリームスープ
 わたしは2008年と09年に島根大学付属(ふぞく)病院で患者さんに食事を作ったことがあります。同病院の管理栄養士(かんりえいようし)さんから病院内の様子を聞くうちに「何かできることはないか」と考えるようになりました。そこで、患者(かんじゃ)さんに本格フレンチを楽しんでもらう「フレンチデー」を病院側と一緒に企画しました。

 フランス料理はバターやクリームなどカロリーが高い材料を使うためメニューに悩みました。その時、同病院の管理栄養士さんから「いつも通りの料理を作ってください。患者さんにおいしいフレンチを食べてもらえるせっかくの機会ですから」と言われ、安心して料理を作ることができました。

 作った料理を患者さんはおいしいと言って食べてくれました。また、その時に入院していた患者さんが、退院(たいいん)後にお店へ食べに来てくれたことがあり、涙が出るほどうれしかったです。

 食べることは病気を治す力になります。作る人の思いが込められた食事を食べ、おいしいと感じ、心から幸せな気持ちになることで精神的(せいしんてき)にも安定します。今回は患者さんに提供(ていきょう)した「里芋(さといも)のクリームスープ」。身も心も温かくなる一品です。


 里芋のクリームスープ(4人分)

★分量

 サトイモ300グラム、ジャガイモ1個、タマネギ1/2個、白ネギ1/2個、ニンニク1/2個、バター15グラム、チキンブイヨン300cc、生クリーム100cc、牛乳50cc、塩、コショウ適量(てきりょう)

1.鍋(なべ)にバターを入れ、みじん切りにしたニンニクをほんのり色が付くまで炒(いた)める

2.タマネギと白ネギを1センチ程度の厚さに切り、1に加え、焦(こ)げないように中火で炒める。続けて、一口大に切ったサトイモとジャガイモを加え、少し火が通るまで炒める

3.2にブイヨンを加え、強火で沸(わ)かし、軽く塩を入れ、あくを取る。あくを取ったらコショウを入れ、サトイモに火が通るまで15~20分弱火でふたをして煮込む。火が通ったらあら熱を取る

4.ミキサーに3と生クリーム、牛乳を入れて混ぜる。最後に温めて塩、コショウで味をととのえたら出来上がり

 (出雲市の「ランコントレ」シェフ・山口雄三)

2014年10月28日 無断転載禁止

こども新聞