きらめく星たち 12月の星空

<12月の星座> (この星図のように見える時間) 上旬:午後9時ごろ 中旬:午後8時ごろ 下旬:午後7時ごろ
「すばる」が有名だよ

 冬の夜空にだけ見られる小さくてごちゃごちゃしている所は、プレアデス星団という星の集まりです。日本では昔から「すばる」と呼ばれ、親しまれてきました。肉眼(にくがん)でも六つほどの星がわかりますが、双眼鏡(そうがんきょう)では数十個の星が観察(かんさつ)できて見事(みごと)です。

 プレアデス星団の近くにあるオレンジ色の明るい星はアルデバランといい、このあたりのV字型の星の並びもまた星団です。こちらはヒアデス星団と呼ばれています。これら肉眼で見える二つの星団がある星座はおうし座。ヒアデス星団が牛の頭にあたります。

 おうし座から北寄りに目をやると、一段と明るい星があります。1等星のアルデバランよりさらに明るい、0等星のカペラです。そして、カペラを含(ふく)めた五角形の星の並びがぎょしゃ座です。

 「ぎょしゃ(馭者)」とは馬車(ばしゃ)の運転手を意味し、ローマ神話に登場するエリクトニウスのことだと言われています。ここでいう馬車とは、兵士を乗せた車を数頭の馬が引く戦車のことです。生まれつき脚(あし)が悪かったエリクトニウスは戦車を発明し、戦場でそれを自在に操(あやつ)ってたくさんの手柄(てがら)を立てました。そしてとうとうアテネの王にまでなったのです。古代ギリシャのアテネといえば、民主制だと習いますよね。それより昔は王様が治(おさ)めていたと言い伝えがあるのです。

 よく描かれているぎょしゃ座の絵は人の姿ですが、カペラをエリクトニウス、残りの星を4頭の馬と見てもよいかもしれません。ぎょしゃ座のこの五角形はすぐに見つかるのではないでしょうか。数ある星座の中でも、大変分かりやすい形だと思います。(島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2014年11月19日 無断転載禁止

こども新聞