仕事みてある記 「おいしかったよ」お客の言葉が励み

多くのお客さんに食べてほしい、と願いながらチョウザメをさばく青山洋二さん=松江市千鳥町、ホテル一畑
 調理師
   青山洋二(あおやまようじ)さん(松江市千鳥町)


 「チョウザメ料理が広まり、たくさんのお客さまに食べていただきたい」と話すホテル一畑(松江市千鳥町)の調理師・青山洋二(あおやまようじ)さん(37)。出雲大社の神職・千家国麿(せんげくにまろ)さんと、高円宮(たかまどのみや)家から嫁(とつ)いだ典子(のりこ)さんの結婚披露宴(ひろうえん)の料理で、担当したチョウザメの燻製(くんせい)が好評だったうえ、ホテル利用者からリクエストが相次ぎ「来年の予約も入っています」と充実感を漂(ただよ)わせています。

 国麿さんから要望され、料理には島根の食材がたくさん取り入れられました。中国で長寿(ちょうじゅ)料理とされる縁起(えんぎ)の良い魚・チョウザメが前菜に選ばれ、邑南町産が使われました。総料理長のレシピをもとに、鮮度(せんど)を落とさないために短い時間で仕込み、身の厚さによらず味が均等(きんとう)になるように塩の量を調整するなど、何百回も試行を重ねました。

 前菜はフルコースの最初に出される一品。食欲を高め、メーン料理を引き立てる重要な一皿。彩(いろど)りにも気を配らなければなりません。担当を任されたときは「うれしさとともに責任の重さを感じました」と振り返ります。二人の末永い幸せを願いながら作り、木次産のサワークリームと川本産のエゴマソースに益田産のベビーリーフを添(そ)えて仕上げました。出席者から「おいしくいただいた」との言葉をもらった、と顔をほころばせます。

 松江市生まれ。湖南中生徒のころ、料理人対決のテレビ番組を見て「フレンチの鉄人」と呼ばれたシェフにあこがれました。松江西高を卒業後、迷わず市内の料理専門学校に進み、調理師免許(めんきょ)を取って、ホテル一畑に入社しました。

 普段(ふだん)はオードブルなど和洋中華の冷製料理やドレッシング、たれなどを担当しています。食材の注文や仕込みも率先(そっせん)して当たり、若い後輩(こうはい)の指導にも熱心に取り組み、職場のムードメーカーになっています。

 「あこがれた職業ですが、想像していた以上に厳しいです。でも、つらいと思ったことはありません。だからこそ今の自分があると思っています」。「仕事は楽しいですし、お客さまから『おいしかったよ』と言われるのがなによりうれしい。もっともっと頑張(がんば)っていきたい」と張り切っています。

2014年12月3日 無断転載禁止

こども新聞