紙上講演 アサヒトラベル代表取締役 マルカス氏

アサヒトラベル代表取締役 マルカス氏
山陰とインドの懸け橋

共通点知ることが大切

 山陰中央新報社の島根政経懇話会定例会が29日、松江市内であり、インド出身で旅行代理店「アサヒトラベルサービス」(東京)の代表取締役を務めるマルカス氏(60)が「山陰とインドの懸け橋」と題して講演した。交流を続ける上で、両国の違いや共通点を知ることが大切だとして、発展を続ける母国の文化や現状を伝えた。要旨は次の通り。

 インドは面積が日本の約9倍で、29もの州がある。それぞれ文化やニーズが違い、どこを相手に選ぶかでインドでの仕事ぶりが変わる。山陰インド協会は現在、ケララ州を中心に考えている。まずは地域を学び、最適な仕事の進め方を見つけた方が良い。

 インドで主流のヒンズー教では「今の人生は、生まれ変わりの結果」だと信じられている。例えば、貧しい生活を送っているのは前世に悪いことをしたからだと考える。「何も持っていない。でも満足だ」という気持ちを大事にする。

 教徒がもく浴する、ガンジス川の水質をきれいにすることが課題。宍道湖はとてもきれいだ。美しく保つ良い方法があるのでしょう。それがガンジス川で活用できないか検討し、良いアイデアが提案できれば、山陰にとってビジネスチャンスになる。

 高速道路や空港などインフラ整備が進み、国外からの工場進出も増えている。人口約12億人のうち、20%が富裕層と言われるが、これから豊かになる80%の人たちは、日本にとって大きなマーケットだ。

 ヒンディー語では「せわ」「ならく」などの言葉が、日本語と同じ意味だ。これらは交流して初めて分かること。インドについて短時間では語り尽くせないし、話を聞いただけでは分からない。百聞は一見にしかずだ。ぜひ一度、足を運んでほしい。

2015年1月30日 無断転載禁止