仕事みてある記 「花をもっと広めたい」願い込め技術を磨く

花束作りに取り組み「立体的に見えるようにするのがポイント」と話す石倉聖也さん=出雲市天神町、JAいずも生花センター
 フラワーデザイナー

   石倉 聖也(いしくらまさや)さん (出雲市天神町)



  「松江のくにびきメッセで開かれる国際(こくさい)会議のような大きなイベントを、思うまま花で飾(かざ)ってみたいですね」。JAいずも生花(せいか)センター(出雲市天神町)でフラワーデザイナーとして働く石倉聖也(いしくらまさや)さん(26)。多くの人を楽しませる花が、もっともっと広まることを願いながら技術(ぎじゅつ)を磨(みが)いています。


 バラ、カスミソウ、オンシジュウム、スプレーストック…。6種類の切り花を束(たば)ねて花びらを正面向きにそろえ、茎(くき)のすそを、らせん状にねじります。「花がふわっと広がり、立体的に見えるようにするのがポイントです」。花の束が次々とできあがります。

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 「あなたは花の生産よりデザインの方が向いていますよ」。松江農林高校生物生産科で学んでいた時、授業(じゅぎょう)で取り組んだフラワーデザインの講師(こうし)にセンスを認(みと)められました。課題作品をだれよりも早く作り「模範解答(もはんかいとう)」の出来栄(できば)えだったのです。

 進む分野が決まり卒業後、広島県内の専門(せんもん)学校で学びました。在学中に、ヨーロッパ各国で広く認められている、オランダの国家資格「ダッチフラワーアレンジメント」を取り、日本の国家資格「フラワー装飾技能士(そうしょくぎのうし)」も2級に合格しました。次は最上級の1級取得にチャレンジします。

 葬儀(そうぎ)の祭壇(さいだん)作りをメーンに、花嫁(はなよめ)の髪(かみ)飾りやブーケ、披露宴(ひろうえん)のテーブルを彩(いろど)る花などのブライダル(結婚式)関係、花束やアレンジメント―と何にでも取り組み、特にブライダル分野が得意です。カップルと話し合いを重ね、独自の演出(えんしゅつ)も提案(ていあん)しながら二人のイメージを形にしていきます。「イメージを上回る150%の仕上がり」を目指しています。

 「どんな注文にも応(おう)じられるように“引き出し”をたくさん持っておきたい」。美術館(びじゅつかん)に通い、絵を鑑賞(かんしょう)して色彩(しきさい)やバランスなどを学び、数種類の雑誌(ざっし)を購読(こうどく)してディスプレー技術(ぎじゅつ)や、予算を踏(ふ)まえた実践的(じっせんてき)なデザイン、ブライダルの最先端(さいせんたん)などの知識を吸収(きゅうしゅう)。生け花を習い「和」の要素も身に着けています。技術向上に余念(よねん)がありません。

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 花束は完成までもう少しです。ラッピングを施(ほどこ)し、最後にアクセントの赤いリボン。深紅(しんく)、白、黄、薄紫(うすむらさき)など、色鮮(いろあざ)やかな花束が二十数束でき上がりました。どんな人に贈(おく)られたんでしょうね…。

2015年3月25日 無断転載禁止

こども新聞