(64)旧江津町役場(江津)

モダンな建築様式が目を引く旧江津町役場
 外壁目引くモダン建築

 旧江津町役場は、現在の市庁舎から東南に約1キロ離れた、歴史的な町並みが残る江津市江津町の江津本町地区にある。山腹に立つ山辺神社の登り口に位置し、外壁に幾何学的な模様が施された大正時代の洋風建築は、ひときわ目を引く。

 1926年築の鉄筋コンクリートと木造の混構造で、建築面積は205平方メートル。出入り口が中央部にあり、窓が上げ下げ式になっているなど、当時、世界的に流行したモダンな建築様式を採用している。

 新築当時は1階を役場、2階は公会堂として使用。現市庁舎が62年に完成するまで役場として使われ、その後、市社会福祉協議会へ譲渡、97年に市へ返還された。

 市は、地域住民らでつくる「本町地区歴史的建造物を活(い)かしたまちづくり推進協議会」の意見を踏まえ、歴史的な建造物として2007年度から2年間かけて改修工事を実施。外壁の塗り替えや天井の張り替えなどを行い、新築当時の姿をよみがえらせた。

 建物は現在、住民交流やまちづくりの拠点施設「江津本町甍(いから)街道交流館」の名称で、広く市民に利用されている。国の登録有形文化財になっており、管理する同推進協議会の村川立美事務局長(66)は「大正時代の貴重な建物を楽しみながら、展示会やさまざまな催しに活用してもらいたい」と話す。

2015年4月9日 無断転載禁止