三菱農機、インド大手と資本提携 アジア市場開拓へ

記者会見でポーズをとる三菱重工業の木村和明取締役常務執行役員(右から2人目)、三菱農機の鳥取勝美社長(右端)ら=21日午後、東京都港区
 三菱重工業(東京都港区)は21日、グループ会社で農機大手の三菱農機(島根県松江市東出雲町揖屋、鳥取勝美社長)と、世界トップのトラクター生産台数を誇る、インドのマヒンドラ・アンド・マヒンドラ(M&M、ムンバイ)が10月1日付で資本提携すると発表した。三菱農機が第三者割当増資を実施し、M&Mが株式33%を約30億円で取得。従来の技術提携から強化し、人口増や経済成長で需要が拡大する東南アジア市場などで、販売拡大を目指す。

 三菱農機は2003年、OEM(相手先ブランドによる生産)契約を締結し、M&Mが北米に構える子会社向けに、トラクターの半製品輸出を開始。10年には歩行田植機の技術供与契約を結んだ。売上高の15%を占める海外事業の大半を占めている。

 少子高齢化などに伴い、国内の農機市場が縮小傾向にあることから、M&Mと資本提携し、拡大する東南アジアやインド市場の開拓を進めることにした。

 M&Mは、農機のほか、自動車やIT、金融など幅広い分野を手掛ける財閥企業。自動車はインド国内第3位のシェアがある。

 三菱重工業によると、東南アジアやインド市場に向けた、具体的な生産や販売体制は、今後詰める。提携に伴う人事は調整中。同社とM&Mは役員を派遣し合う予定という。

 三菱農機は、東日本大震災や円高の影響を受け、11年3月期に38億2500万円(連結)の純損失を計上。16億円の債務超過に陥ったため、三菱重工業の完全子会社となって経営再建に取り組んだ。

 この結果、14年3月期は売上高を前期比16・5%増の411億9千万円と大幅に伸ばし、5億7300万円の純利益を確保。4期ぶりの黒字を達成し、15年3月期も2期連続の黒字の見通しとなっている。

 同日、都内であった記者会見に、三菱重工業の木村和明取締役常務執行役員らと出席した、三菱農機の鳥取社長は「M&Mの力を借りて、海外での(売り上げの)割合を引き上げたい」と話した。

2015年5月22日 無断転載禁止