きらめく星たち 土星

天体望遠鏡で見た土星=三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
環(わ)がユニークで人気の天体

 観察してみたい天体は何ですかと聞かれたら、土星(どせい)と答える人も多いと思います。環(わ)のある姿(すがた)がユニークな土星は、人気の天体の一つです。

 土星は、惑星(わくせい)の仲間である金星(きんせい)や木星(もくせい)の圧倒的(あっとうてき)な明るさにはかないませんが、それでも星座(せいざ)の中でたいへん目立つ一等星(いっとうせい)と同じぐらいか、それ以上の明るさで輝(かがや)きます。

 さらに今年の土星は、夏を代表する星座さそり座の近くという、わかりやすい位置に見えています。空の低いところにあるさそり座の、心臓(しんぞう)にあたる赤っぽい一等星がアンタレス。その少し上に見える黄色っぽい星が土星です。

南の空のさそり座と土星=5月14日、出雲市神門(かんど)町で撮影(さつえい)
 見つかったら土星に双眼鏡(そうがんきょう)を向けてみましょう。小型の双眼鏡だと、残念ながら環まで見ることは難(むずか)しいのですが、小さな楕円形(だえんけい)には見えるかもしれません。そして環を見たいと思ったら、やはり天体望遠鏡(ぼうえんきょう)が必要です。

 望遠鏡なら小型のものでも、環のある土星の姿(すがた)が観察できます。ただ、望遠鏡を持っている人は少ないと思います。そこで、おすすめは近くの公開天文台に出かけること。人気の天体ですから、今年は少なくとも6、7月なら、どこの天文台でも見せてもらえるはずです。もちろん三瓶(さんべ)自然館サヒメルの天体観察会でも見ることができます。

 土星は、本体の直径が地球の9倍もある大きな惑星です。環も地球数個(すうこ)分の幅(はば)があるのですが、その厚(あつ)さはたった数十メートルしかありません。非常(ひじょう)に薄(うす)く並(なら)んだ氷の粒(つぶ)の集まりなのです。この環がどうやってできたのかは、はっきりわかっていません。

 400年前、まだ性能(せいのう)のよくない望遠鏡で土星を見たイタリアのガリレオは、その形の奇妙(きみょう)さに悩(なや)まされましたが、数十年後、オランダのホイヘンスが環のあることを突(つ)きとめました。土星の環のでき方の謎(なぞ)も、いつか解(と)ける日が来るのでしょうね。

 (島根県立三瓶自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2015年6月3日 無断転載禁止

こども新聞