輝(き)らりキッズ モリアオガエル愛情込めて研究

産み付けられたモリアオガエルの卵塊=右下とその上=を示(しめ)す山岡陸君と妹の菜々さん=出雲市坂浦(さかうら)町、佐香小学校
卵塊(らんかい)や体色観察 成果発表し入賞重ねる

 佐香(さか)小(出雲) 山岡 陸(やまおか りく)君(6年)と菜々(なな)さん(3年)兄妹


 将来(しょうらい)絶滅(ぜつめつ)する恐(おそ)れがある生物に指定されている「モリアオガエル」の研究を続けている小学生の兄妹が出雲(いずも)市にいます。出雲市立佐香(さか)小学校6年、山岡陸(やまおかりく)君(11)と同3年、菜々(なな)さん(8)=同市小伊津(こいづ)町=です。

 陸君が研究を始めたきっかけは5年前、1年生全員で共同研究したとき「面白かった」から。3年生から一人で観察(かんさつ)を再開し、2年前からは妹の菜々さんも加わりました。

島根県科学作品展で入賞した作品の前に立つ山岡陸君(右)と菜々さん
 モリアオガエルは体長4~8センチで、メスの方が体が大きく、普段(ふだん)は山の中に住み、産卵(さんらん)期になると山から下りてきて、池や沼(ぬま)などの水辺の草木に泡(あわ)のような卵塊(らんかい)を産み付けます。

 二人の研究は産卵期の5月下旬(げじゅん)から7月が中心。学校敷地(しきち)内の小さな池の周りに産み付けられた卵塊の観察はもちろん、産卵場所と色との関係、周りの色による体色の変化、えさの種類など多方面に及(およ)び、成果は細かく記録しています。

 母親の里佳(りか)さん(41)が「家族一緒(いっしょ)に一つのことに取り組むことができ、とても幸せ」と話すように、家族も積極的に協力。ある時は両親が付き添(そ)って夜中に池を訪(おとず)れた際(さい)、めったにお目にかかれないメスを偶然(ぐうぜん)発見。オスとともに連れ帰り、自宅で神秘(しんぴ)的な産卵に立ち会ったことも。

 こうした研究成果は二人して模造紙(もぞうし)にまとめ、「ふしぎなあわたまご」と題し、「出雲市小中学校科学グランプリ」に毎年出品。これまで3回入賞し、3年生の時には県科学作品展(さくひんてん)でも優秀賞(ゆうしゅうしょう)を受賞しました。

モリアオガエル
 「小さいモリアオガエルが自分の体より大きいえさのバッタを食べた時は、ビックリした」と話す菜々さんは、モリアオガエルがかわいくて仕方がない様子。

 今年も5月下旬、池に姿(すがた)を現し、6月2日には初の産卵を確認(かくにん)。陸君は「各地の産卵場所を訪れ、比較(ひかく)研究してみたい」と、今年のテーマを語ります。指導(しどう)に当たる同小の吉廣恭由子教諭(よしひろくゆこきょうゆ)(41)は「継続(けいぞく)して研究していることが素晴(すば)らしい。さらに結果を積み上げ、新発見につなげてほしい」と、期待を寄(よ)せています。

 来春、陸君は中学校へ、菜々さんは佐香小が統合される近くの久多美小に通うため、研究は今年で最後にする予定ですが、二人は「これからも観察に訪れ、モリアオガエルをずっと見守り続けたい」と話しています。


≪プロフィル≫

【好きな科目】陸君=理科、図工、体育
       菜々さん=図工、社会

【好きな食べ物】陸君=空揚(からあ)げ、カレーライス
        菜々さん=レアチーズケーキ、ミートスパゲティー

【好きな本】陸君=『怪傑(かいけつ)ゾロ』
      菜々さん=『おばけのアッチ』


2015年6月17日 無断転載禁止

こども新聞