きらめく星たち 三つの七夕

東の空、三瓶山(さんべさん)の上の天の川=6月22日、大田市三瓶町池田で撮影(さつえい)
織(お)り姫星(ひめぼし)と彦星(ひこぼし)を探(さが)そう

 7月7日は七夕(たなばた)。織(お)り姫星(ひめぼし)と彦星(ひこぼし)を探(さが)してみましょう。

 午後9時ごろ、東の空を見てください。高いところにあるたいへん明るい星が織り姫星。こと座(ざ)のベガのことです。そこから右下に離(はな)れたところに、織り姫星より少し暗いながら目立つ星があります。こちらが彦星、わし座のアルタイルです。

 なぜ織り姫星の方が上に見えているかというと、物語では彦星がただの牛飼(うしか)いなのに対し、織り姫は天の神様の娘(むすめ)ですから、「お高くとまっている」なんて冗談(じょうだん)があります。

 そして、織り姫星と彦星の間に横たわっている淡(あわ)い雲のようなものが、そう、天の川です。周りに明かりがない場所なら見えることと思います。織り姫星の下、天の川の中には、彦星と同じぐらいの明るさのはくちょう座のデネブが見られ、この星と七夕の二つの星をつなぐと「夏の大三角」を作ることもできます。

 7日の天気はどうでしょうか。梅雨(つゆ)の時期ですので、星空が見られないかもしれません。でも大丈夫(だいじょうぶ)。七夕の日はほかにもあるのです。

 梅雨が明けたあと、一月遅(おく)れの8月7日か、その前後に七夕のお祭りをするところは多くあります。例えば400年の伝統(でんとう)がある雲南市の大東(だいとう)七夕祭りは、毎年8月6日に行われます。

 さらにもう一つは、伝統的七夕と呼(よ)ばれ、これは江戸(えど)時代まで使われていた旧暦(きゅうれき)の7月7日にあたる本来の七夕です。特徴(とくちょう)は夜のはじめに必ず月が出ていること。旧暦(きゅうれき)は月の満ち欠けにもとづいた暦(こよみ)で、1日の月は新月(しんげつ)であり、その6日後の7日には半月(はんげつ)に近い形になります。この月を、織り姫と彦星が天の川を渡(わた)るのに乗る船と見立てたんだそうです。そして夜中に月が沈(しず)んだあとは、天の川がよく見られるようになります。

 今年の伝統的七夕は8月20日です。どの七夕も、ぜひ楽しんでください。それから織り姫星に願い事をするのも忘(わす)れずに。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2015年7月1日 無断転載禁止

こども新聞