全米テニス 錦織、鋭さ欠き屈辱

 【ニューヨーク=本紙特派員・曽田元気】テニスの四大大会最終戦、全米オープン第1日は31日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われ、男子シングルス1回戦で昨年準優勝の第4シード、錦織圭(日清食品)は世界ランキング41位のブノワ・ペア(フランス)に4―6、6―3、6―4、6―7、4―6で逆転負けした。全米の1回戦敗退は2年ぶり。錦織は第4セットで2度のマッチポイントを握ったが、生かせなかった。相手の強烈なサーブとバックハンドで揺さぶられ、最後までペースをつかめなかった。 


4セット後異様な空気 声援に不安と期待交じる

 2度のマッチポイントを逃し、第4セットのタイブレークを奪われると、会場の空気が変わった。日本人だけでなく第2コートに詰め掛けた多くのファンが送っていた錦織圭に対する声援に「不安」と、それまでとは違う「期待」の色が交じるようになった。

 大会前の会見で錦織は「調子がいい」と話していた。自信は、過信だったのか。持ち味のフットワークを含めて動きに、いつもの軽快さ、躍動感はなく、精神的にも、肉体的にも少しずつ追い詰められていくようだった。

 最終5セットは長身のフランス選手が昨年のファイナリストを相手に、大会初日の第1試合で起こそうとしていた大波乱の予感が、さらに膨らんだ。

 相手は終始ミスを恐れず、バックハンドでコースに打ち分け、ベースラインからでも何度も、ドロップショットを仕掛けてきた。気分良くプレーをさせてしまった。

 フルセットで勝率8割を誇ってきた世界4位も、異様な空気の中、最後まで自分を取り戻せず、濃い疲労をにじませながら、まさかの敗戦を受け止めた。

2015年9月2日 無断転載禁止

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