きらめく星たち 中秋の名月

三瓶自然館サヒメルで撮影(さつえい)した満月
 今年は27日がお月見だよ

 秋といえばお月見。それは、旧暦(きゅうれき)、つまり昔のカレンダーの8月15日に行うものとされています。旧暦では、7、8、9月が秋ですので、8月15日は秋のちょうど真(ま)ん中(なか)。そこで、その夜の満月(まんげつ)は中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)と呼(よ)ばれています。今の暦(こよみ)では、今年は9月27日が中秋の名月です。

 毎月、満月は見られるのに、どうしてこのときが名月なのでしょう。夏の満月は空高くに、冬の満月は低い位置に見えるのに対して、秋の満月はちょうどよい高さに昇(のぼ)ります。春も同じような高さですが、「おぼろ月」というぐらいで空が霞(かす)みやすいため、やはり満月は秋が最も見やすいと考えられます。

 お月見はもともと中国の習慣で、ながめを楽しむだけでなく、農作物の収穫(しゅうかく)のお祭りという意味(いみ)もあります。ですから、感謝(かんしゃ)を込(こ)めて、その年に収穫されたサトイモや豆、果物(くだもの)、それに団子(だんご)などを供(そな)えるのです。

 石見(いわみ)地方だとサツマイモがよく供えられますね。一緒(いっしょ)に飾(かざ)るススキも、稲(いね)を表しているといわれています。

 ところで「月ではウサギが餅(もち)つきをしている」といわれます。月を見ると、白っぽい部分と黒っぽい部分に分かれています。白っぽい部分は高地と呼ばれ、クレーターというくぼみも多く見られる山地です。

 一方、黒っぽい部分は海と呼ばれます。実際(じっさい)には地球の海のように水はなく、なだらかな平地です。この海が、ウサギの餅つきの形に見えるわけです。

 写真を見てもわかりにくいかもしれません。この写真は地球儀(ちきゅうぎ)と同じように月の北極(ほっきょく)を上にしてあります。夜中に南の空に来る満月はこのように見えますが、夜の初めに満月が東の地平線から出てくるときには、写真の×印のあたりが上になっています。

 その向きだとウサギの姿(すがた)が見えてきませんか。想像(そうぞう)力をよく働かせてください。山陰(さんいん)での27日の月の出は午後5時30分ごろ。ウサギを見るなら、月が低いうちががおすすめです。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2015年9月23日 無断転載禁止

こども新聞