輝(き)らりキッズ レスリング全国中学2冠に挑む

沢谷孟君と練習に励む中村勇士君(下)=島根県海士町福井、隠岐島前高校
6月の選手権制覇

高校で練習 来月の選抜(せんばつ)に照準(しょうじゅん)

 中村 勇士(ゆうじ)君(海士(あま)中3年)


 島根県海士(あま)町福井(ふくい)の隠岐島前(おきどうぜん)高校レスリング道場で日々、レスリングの練習に励(はげ)み、「全国中学2冠」に挑む男子中学生がいます。

 同町海士の海士中学校3年の中村勇士(ゆうじ)君(15)で、6月に茨城(いばらき)県水戸(みと)市であった全国中学生選手権(けん)の男子53キロ級で、見事優勝(ゆうしょう)。11月28、29日には、東京都世田谷(せたがや)区の駒沢(こまざわ)オリンピック公園総合(そうごう)運動場体育館で行われる全国中学選抜(せんばつ)選手権で2冠目を目指します。

 中村君は3歳(さい)の時に、レスリングを始めました。父親の誠(まこと)さん(46)も元レスリング選手で、姉や兄も入っていた地元のジュニア競技(きょうぎ)団体、海士レスリングクラブで「気づいたら始めていた」そうです。現在(げんざい)も同クラブ員で、身長は160センチ、体重は53キロよりやや多いそうです。

隠岐島前高校レスリング部員らとトレーニングに励む中村勇士君(前から2列目の左)=島根県海士町福井、同高校
 海士中学校にはレスリング部はありません。中村君は「中途半端(ちゅうとはんぱ)にレスリングを続けることはしたくない」という信念のもと、同中学校で部活動はせずに1年時から放課後はほぼ毎日、隠岐島前高校のレスリング部の練習に参加しています。

 3年間、インターハイなどでも活躍(かつやく)する隠岐島前高校選手らの練習に必死でついていきました。「中1の時はつらかった。今はついていける」。同高校の兄や姉らにも支(ささ)えられ、全国優勝という成果も出ました。今は自信と誇(ほこ)りをもって練習に参加しています。

 この10月の連休中には、同クラブ員で3歳の時から一緒(いっしょ)に鍛(きた)えあう、浜田(はまだ)市立浜田東中学校3年の沢谷孟(さわたにばん)君(14)も、同高校の練習に参加しました。中村君とともに、全国中学生選抜選手権に出場する沢谷君は「(中村君は)力も強いが、技(わざ)をかけるタイミングがすごい」と感心しています。

 中村君は高校の練習が休みの日でも、自宅(じたく)で筋力(きんりょく)トレーニングをしたり、近所の坂道でダッシュを繰(く)り返すなど、「強くなるため」に毎日努力を欠かさないそうです。

 同クラブ指導者(しどうしゃ)として中村君を試合会場でも支える、隠岐島前高校レスリング部の河内龍馬監督(かわうちりゅうまかんとく)(35)は「研究熱心」と中村君を評価(ひょうか)しています。一流選手の試合動画をインターネットで見つけ、分析(ぶんせき)もしているそうです。

 「自分の技を出し切り、一戦一戦を大切に戦いたい」と、中村君は無心に練習しています。練習の原動力、夢(ゆめ)の一つに「2020年東京オリンピック出場」もあるそうです。


≪プロフィル≫

【好きな言葉】一生懸命(いっしょうけんめい)

【好きな科目】体育

【好きな食べ物】グラタン

【好きな漫画(まんが)】進撃(しんげき)の巨人(きょじん)

【尊敬(そんけい)するレスリング選手】矢野 富三家(やの ふみや)選手(隠岐島前高-早稲田(わせだ)大)


2015年10月28日 無断転載禁止

こども新聞