きらめく星たち 二重星団

二重星団(h―χ)。右の星団がhで左がχ=10月19日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
 カシオペヤ座が目印だよ

 双眼鏡(そうがんきょう)があると、星空を一層(いっそう)楽しむことができます。今回は双眼鏡で見るのにおすすめの、二重星団(せいだん)と呼(よ)ばれる天体を紹介(しょうかい)しましょう。

 星団とは、多くの星が1カ所に集まったもののことで、そんな星の集団が二つ隣(とな)りあって並(なら)んでいるのが二重星団です。これを探(さが)すには、カシオペヤ座(ざ)を目印にします。「W」の字の形をした特徴(とくちょう)的な星の並びは、今の時季なら北の空高く、どちらかといえば逆(さか)さまの「M」になって見えています。

 そのMの字を一筆(ひとふで)で書くように、星の並びを左下から順にたどってください。3番目、ちょうど真ん中の星をカシオペヤ座のγ(ガンマ)星、4番目の星をδ(デルタ)星といいます。γ星からδ星に向かって線を引き、その線を1・5倍ぐらい延(の)ばしたところ、星座でいえばペルセウス座の端(はし)あたりに二重星団があります。

 暗い空なら肉眼(にくがん)でも淡(あわ)い光のかたまりに見えるかもしれませんが、双眼鏡で見ると銀の砂粒(すなつぶ)のような星々の集まりが二つ、双子(ふたご)のように寄(よ)り添(そ)っています。

 ところで、二重星団には、h(エイチ)―χ(カイ)という別名があります。これは何を表しているのでしょうか。

 例えばベガを「こと座α(アルファ)星」というように、原則(げんそく)的に星には星座ごとの明るい星から順にギリシャ語のアルファベットが付いています。先ほどのカシオペヤ座γ星・δ星は、その規則(きそく)による呼び方です。ギリシャ文字の最後にあたるω(オメガ)星の次は、英語のアルファベットが順に付きます。

 つまり、h―χとは、ペルセウス座のh星とχ星を意味しています。ぼんやりとしか見えない星団が多い中で、星座を作る星と同じように扱(あつか)われている二重星団は、それだけ存在(そんざい)感も見ごたえも十分あるということです。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2015年11月4日 無断転載禁止

こども新聞