紙上講演 拓殖大教授 呉 善花氏

拓殖大教授 呉 善花氏
なぜ日韓は和解しえないのか

 価値観の相違理解必要

 山陰中央新報社の島根政経懇話会、米子境港政経クラブの定例会が16、17の両日、松江市と米子市内であり、日韓関係に詳しい拓殖大国際学部の呉善花(オソンファ)教授が「なぜ日韓は和解しえないのか」と題して講演した。済州島(チェジュド)出身で日本国籍を取得した呉教授は、韓国は隣国でありながらも価値観が異なり、特に朴槿恵(パククネ)大統領が2013年2月に就任して以来、日韓の考え方の相違が顕著になっていると指摘した。要旨は次の通り。

 韓国人と日本人は「価値観が似通っている」と思っている日本人は多いが、実際には正反対と言えるほど違いがある。何が違うかを理解しない限り、目先の問題を決着しようとしても本質は解決しない。

 3年半ぶりに行われた日韓首脳会談で、韓国メディアは安倍晋三首相を「ストーカー」とのイメージで報道した。日本は韓国の存在がなければ国が成立しないから、安倍首相は会いたくて仕方がなかった、と堂々と伝えている。韓国人は安倍首相が頭を下げて首脳会談のため、韓国にやってきたと受け止めている。

 韓国は日本側に「正しい歴史認識を持つべきだ」と訴えている。この「正しい」とは、韓国が主張する歴史認識が「100パーセント間違っていない」との意味だ。特に朴大統領は一歩も譲らないという政治理念を持っている。

 日本人は双方の妥協点を探って「未来に向けてやりましょう」と考えるが、韓国は「いつかは日本人が悟りを開いて謝ってくるだろう」と考えており、主張を全て通そうとしている。

 極めて困難な状況だが、日本が後ろめたさを持ったまま、韓国と交渉すれば問題を大きくする一方だ。自信を持ち、堂々とした態度で接すれば、いつかは韓国も日本に目を向けると信じている。

2015年11月18日 無断転載禁止