論語(ろんご)で温故知新(おんこちしん)(2)


【訳(やく)】

 先生(孔子(こうし))は言われた。人の性質(せいしつ)は、生まれた時ではあまり差はないが、日ごろの習慣(しゅうかん)や教育の違(ちが)いによって、大きく異なってくる。


少しの努力でも、毎日続けてみないかナ

 この章句は多くの子どもたちに支持されています。「僕(ぼく)にはもともと才能がないからしかたがない」「私とあの人はもともと違うんだ」などと、自信をなくしかけている時に、とても勇気づけてくれる言葉のようです。


 ◆性 相近しとは◆

 ニュースで活躍(かつやく)している人を見ると、「あんなふうになれたら」「自分もがんばってなりたいです」という憧(あこが)れの声が、子どもたちから聞かれます。

 しかし、ニュースに出ているような人たちが皆(みな)、最初からすごい活躍をしたかというと、案外そうでもないようです。はじめはおよそ同じようなものだというのです。人間に生まれたなら、人間なのです。ライオンでもなければ魚でもないのです。「人間がやれることは自分にもできる可能性があるはずだ。同じ人間だもの」。まさにこのことが「性 相近し」なのです。


 ◆習い 相遠しとは◆

 ところが、現実は同じ人間なのにできることに差があるのはなぜでしょうか? 天才と呼ばれたある人は「9割以上が努力で、あとの1割が幸運に恵(めぐ)まれたことかな?」と、言っています。偉業(いぎょう)を残した人は、人の見ていないところで自分が決めた努力を他人の何倍もしているそうです。しかし、何もしなかったらそれなりの結果しか出ませんね。当たり前のことでしょう。

 生まれてから今まで、誰(だれ)と出会い、何を学び、そして自分は何をしてきたか。このことによって習慣や考え方や能力が大きく違(ちが)ってきますね。

 たとえば生活面では、玄関(げんかん)の靴(くつ)をそろえるだけで、気持ちが違ってきます。気持ちが変われば、他の行動も変わります。行動が変われば習慣が変わります。そして、良き習慣は良き人生を導(みちび)いてくれます。

 ほんの少しの努力でも、毎日続けると「習い 相遠し」となってきます。さて、あなたはこれから、「ほんの少しの努力」で何をやってみるかな?

  (私塾(しじゅく)「尚風館(しょうふうかん)」講師・小倉雅介(おぐらまさすけ))

2014年11月26日 無断転載禁止

こども新聞