中海圏域、印ケララ州 経済交流官民拡大へ 覚書調印

11日、ニューデリーで、経済協力強化の文書に調印した(右から)松浦正敬・松江市長、「中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会」の古瀬誠会長、印日商工会議所ケララのバラクリシュナ会長、ケララ州政府のクリアン主席次官(共同)
 【ニューデリー共同】中海・宍道湖・大山圏域の市長会と経済団体のトップが11日、インドの首都ニューデリーを訪れ、同国南部にあるケララ州の州政府や商工団体の代表と経済分野などでの交流を拡大する覚書に調印した。4者は報告を兼ねて12日、現地で首脳会談を行った安倍晋三首相、モディ首相とも面会。経済成長が著しいインドとの間で、ITや環境、食品加工など幅広い分野で関係を強化することを確認した。

 自治体国際化協会によると、県境を越えた枠組みで行政と経済界が一体となり、海外と地方間交流を進めるケースは珍しい。人口約13億人のインドの中でもケララ州は教育水準が高く、ITや観光産業が盛んなことで知られている。行政と経済界が足並みをそろえて覚書を交わしたことにより、双方の企業の進出や投資、技術者育成などの人的交流を進める上で大きな弾みがつく。

 市長会会長の松浦正敬松江市長は調印式で「環境や食品分野で経済界の活動を後押ししたい」と強調。中海・宍道湖・大山ブロック経済協議会の古瀬誠会長も印日商工会議所ケララとの間で同様の覚書を交わした。今後、要人訪問やビジネスでケララ州と協力を強化。将来、水産加工やごみ処理などで圏域側企業の進出を目指す。

 ケララ州政府のクリアン主席次官は「両地域は漁業や観光が盛んな点が共通している。IT産業や水質浄化分野での協力を期待したい」などと述べ、印日商工会議所ケララのバラクリシュナ会長は、温泉とインドの伝統医学「アーユルベーダ」を活用した観光などでの協力を進めたい考えを示した。

 今回の訪問は安倍首相の訪印に合わせた。両国首相に調印を報告した松浦会長は「1年をかけて調印にこぎつけ、感無量だ。これからも圏域の官民が連携しながら歩みを進めたい」と語った。

 圏域の市長会と経済団体は2014年11月、インド経済視察団(代表・山根常正山陰インド協会会長)を結成してケララ州を訪れ、交流強化で一致。15年11月には松江市を訪れた州政府幹部らが松江発のプログラミング言語「Ruby(ルビー)」の技術者を育てる国際研修センターを州内に開設する考えを伝えるなど、協力関係が深まっている。 

2015年12月13日 無断転載禁止