論語(ろんご)で温故知新(おんこちしん)(23)


【訳(やく)】

 先生(孔子(こうし))が言われた。害になる友として、三つのタイプがある。媚(こ)びへつらう人、うわべばかり気にする人、口先ばかりの人を友だちにすると、自分が向上しない。


自分のためにならない友3タイプ

 人を見分けるということはとても難(むずか)しいことです。その場の気分や雰囲気(ふんいき)で、流されてしまうことが多いからでしょう。後になってみると、「ああ、そうだったのか」と思うことがよくあります。


 ◆便辟(べんぺき)とは◆

 うそっぽい笑顔で、相手を持ち上げていい気分にさせて、ごきげんを取ろうとする人。一見(いっけん)、ていねいなやさしい人に見えます。「うそ」だと分かっていても、気分がいいから、つい乗せられてしまいます。

 しかし、その場で自分のあやまちや失敗に気付くことができません。自分のまちがいに気付かないことほど、危(あぶ)ないことはありません。いつか裸(はだか)の王様になってしまいます。


 ◆善柔(ぜんじゅう)とは◆

 うわべばかり良くて、相手に対する誠意(せいい)や思いやりなど持たない人。一見、礼儀(れいぎ)正しい人に見えます。

 この人は形ばかりの礼儀でよいと思っているのでしょうか。一方、孔子は論語の中でうわべは質素(しっそ)でも心のこもった態度(たいど)はそのまま「礼」につながるといっています。

 善柔の友と付き合っていると、こちらもいつの間にか誠実さを失ってしまうというのです。


 ◆便佞(べんねい)とは◆

 口先ばかりの人。一見、ユーモアがあり、さわやかです。また、頭も良さそうです。きっと、このような人はクラスの中で何かのリーダーになったり、一部の人気者になっていることがよくあります。

 便佞を友とすると、自分を向上させることができないといわれます。なぜなら、言葉と矛盾(むじゅん)する行動は「ずるさ」につながるからです。

 論語では実際(じっさい)の行動が重要だといっています。いくら学んでも、それが行動に結びつかなかったら意味がありません。

  (私塾(しじゅく)「尚風館(しょうふうかん)」講師・小倉雅介(おぐらまさすけ))

2015年9月16日 無断転載禁止

こども新聞