論語(ろんご)で温故知新(おんこちしん)(24)


【訳(やく)】

 先生(孔子(こうし))が言われた。「教えてください」と言ってきても、やる気の感じられない者には、教え導(みちび)くことはしない。また、言いたいことがあるのだが、それをうまく言葉にできなくて、苦しんでいるようでないと、ヒントを与(あた)えても無駄(むだ)だね。


「やる気」持ち一歩踏(ふ)み出す勇気を

 バッサリときびしいですね。今の時代に、孔子のような先生がいたら、みなさんはどうしますか?

 「ふん、えらそうに。だったら聞いてなんかやるもんか」「そうか、自分が甘(あま)かった。もう一度出直(でなお)そう」。両者は大きなちがいです。


 ◆やる気◆

 「教える人」と「教えてもらう人」の間には、両方ともになくてはならないものがあります。それが「やる気」です。

 オリンピックで3回連続金メダルの柔道(じゅうどう)選手が言っていました。

 つらい練習をやっているとき「あと何回、あと何分で終わりだ。それまでもう少しのしんぼうだ」というのはだめだそうです。それはやらされている練習です。だから、コーチのきびしい教えから逃(に)げていることが多い。当然いい結果は出ません。ところが、あるときからきびしいコーチの目の前で練習をすることにしました。今まで「逃げていた心」を「攻(せ)める心」に変えるためです。すると、いい結果が出るようになったそうです。


 ◆根気(こんき)◆

 授業(じゅぎょう)中「言いたいのに、言い方が分からなくて、うまく言えない」。結局、発言しないで終わった。こんな時は心の中がスッキリしません。そして、ますますイライラしますね。

 しかし、孔子はこのような人にこそ、ヒントを示(しめ)してあげたいと思うのです。それは、あと一歩のところまできているからです。ただし、ここであきらめてしまったら、本当にもったいない。中途(ちゅうと)はんぱになっても、まず発言してみることが大事です。すると、必ず誰(だれ)かがヒントになることを言ってくれるものです。根気強く、もう一歩前へ踏(ふ)み出す勇気ですね。

 今日の論語は少しきびしかったかな?

  (私塾(しじゅく)「尚風館(しょうふうかん)」講師・小倉雅介(おぐらまさすけ))

2015年9月30日 無断転載禁止

こども新聞