鳥取大と印医科大 医療機器開発へ

 鳥取大は、インドの首都ニューデリーにある国内トップクラスの「全インド医科大学(AIIMS)」が来年1月から展開する医療機器開発と、開発に当たる人材を育成する「インド版バイオデザインプログラム」事業に、東京、大阪両大とともに参画する。医学部付属病院の医師1人を派遣し、インドの市場ニーズに即した医療機器開発を目指す。

 米スタンフォード大で始まったバイオデザインプログラムは、医療や法律、技術者など異なる専門領域を持つ専門家が4人程度のチームを組み、ノウハウを学びながら医療機器開発を進める。鳥大から派遣するのは、耳鼻咽喉・頭頸部外科の藤井太平医師。医師の参画は国内から唯一となる。

 鳥大では、医学部付属病院次世代高度医療推進センターで医療機器開発を進めながら、発明を生み出す技術と心を育む教育プログラム「発明楽」を展開。同センターの古賀敦朗准教授らがことし4月にAIIMSを訪問し発明楽を紹介したところ、高い評価を受け、プロジェクトへの参加が決まった。

 欧米で使われる医療機器は、多機能で高価だが、インドでは機能を絞り込んだ「ローコスト・ハイクオリティー」な機器が求められているという。プロジェクトでは、こうしたインド市場の特徴を踏まえ、1年かけてニーズ調査やビジネスプラン設計などをし、機器の市場投入を目指す。

 古賀准教授は「インドのニーズが分かれば、アジア市場を視野に入れられる。出口を見据えた開発をすることでセンターで取り組む機器開発にも新しい風を入れられる」と強調。藤井医師は「学んできたことで日本の人にも喜んでもらいたい」と抱負を話している。

 鳥大は藤井医師の派遣に伴い、来年1月15日にAIIMSと交流協定を結ぶ。

2015年12月26日 無断転載禁止