きらめく星たち 星はすばる

プレアデス星団=三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
 清少納言が最も好んだよ

 千年前、平安時代の女性(じょせい)、清少納言(せいしょうなごん)は「枕草子(まくらのそうし)」という書物の中で、「星はすばる」と書きました。星の中で「すばる」が一番よいということです。それに続いて、七夕(たなばた)の彦星(ひこぼし)、夕空に見える金星(きんせい)、流れ星がよいと書いています。

 みなさんなら、何を挙(あ)げるでしょうか。好きな星が五つでも六つでも並(なら)べられるぐらい、星空に興味(きょうみ)を持ってもらえたらと願っています。

 さて、清少納言が好きな「すばる」の名前は、知っている人も多いでしょう。これは、おうし座(ざ)にあるプレアデス星団(せいだん)という天体の日本での呼(よ)び名です。星団とは星の集団のことです。

 星は、宇宙(うちゅう)空間のところどころに雲のように広がっているガスが集まって生まれます。そのとき、一つの星だけができるのではなく、数十個(こ)から百個以上の星がまとまって輝(かがや)き出します。ですから、生まれて間もない星というのは、一か所に集まっていることが多いのです。プレアデス星団もそんな若い星たちの集まりです。

 星団は星空にたくさんありますが、望遠鏡(ぼうえんきょう)を使わずに肉眼(にくがん)だけで見える星団は数えるほどしかありません。その中でもプレアデス星団は、少しでも暗い夜空なら、冬には高いところに光のまとまりとして見え、特に目立つ存在(そんざい)です。

 肉眼でも6個前後、双眼鏡(そうがんきょう)で見ればもっと多くのきらめく星たちが集まっているのがわかります。これは清少納言でなくても、みなさんにお勧(すす)めしたい、格別(かくべつ)な天体なのです。

 大みそか(1年の最後の日)から日付が変わって新年を迎(むか)える時間には、西の空を見上げると出ています。早速、初詣(はつもうで)に出かけるのでしたら、小さな双眼鏡などを持って、「すばる」の輝きをぜひ眺(なが)めてください。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2015年12月30日 無断転載禁止

こども新聞