輝(き)らりキッズ 周囲和ますパステル画

ほのぼのとしたパステル画で周囲の人たちを和ませる藤村光さん=松江市東出雲町揖屋の自宅
ほのぼのタッチ 制作(せいさく)、展示依頼(てんじいらい)相次ぐ

 難病(なんびょう)の脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)

   藤村 光(ふじむら ひかり)さん(松江緑が丘養護学校中学部3年)


 難病(なんびょう)・脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)(SMA)の藤村光(ふじむらひかり)さん(14)=島根県立松江緑(まつえみどり)が丘養護(おかようご)学校中学部3年、松江市東出雲(ひがしいずも)町揖屋(いや)=は、弱い筆圧(ひつあつ)でほのぼのタッチのパステル画を描(えが)き、自分自身の励(はげ)みにしています。学校や地域(ちいき)の人たちから絵の制作(せいさく)や展示(てんじ)会の要望もあり、「光ちゃんのパステル画」で周囲を和(なご)ませています。

 両親が光さんの病気に気づいたのは、生後半年のころ。首から下の筋力(きんりょく)が弱くてお座(すわ)りができず、車いす生活をしています。

一緒に学んでいる野津未桜さん(左)、指導する森脇陽子さん=松江市東出雲町揖屋、藤村さんの自宅
 絵、イラストやパズルなど、自然とテーブルの上や寝(ね)そべって、一人で遊ぶことが多い生活でした。緑が丘養護学校小学部低学年のころは、漫画(まんが)家になることが夢(ゆめ)でした。しかし、締(し)め切りに追われる仕事が体力的に難(むずか)しいことが分かり、夢をイラストレーターに変更(へんこう)しました。

 パステル画との出合いは5年生の7月。パステル教室「アトリエひよこのあしあと」を開いている森脇陽子(もりわきようこ)さん(47)=松江市上乃木(あげのぎ)=のパステル画体験会に参加したことがきっかけでした。翌(よく)8月から毎月1回、森脇さんに自宅(じたく)に来てもらい、パステルの粉を指や筆を使って柔(やわ)らかいタッチの動物、植物やイメージ画を描いています。

 中学2年生の時に、近くの揖屋駅の展示(てんじ)コーナーを管理する人たちから要望があり、描いたカレンダーなど、ほんわかとした雰囲気(ふんいき)のパステル画約30点を展示。カレンダーは希望が多くて、印刷して販売(はんばい)もしました。今年のカレンダーも希望があり、印刷しました。

 森脇さんや、友人の野津未桜(のつみお)さん(12)=揖屋小6年=と一緒(いっしょ)にストーリーを考え、昨年から仲のいい2匹(ひき)のひよこと金魚の、ほのぼのとした絵本づくりに挑戦(ちょうせん)。春ごろの完成を目標にしています。

 「光ちゃんのパステル画」は口コミで広がるとともに、光さんは「夢やアイデアが広がってきた」と笑顔で語ります。

藤村光さんが描いたパステル画の作品
 地元の幼稚園(ようちえん)、小学校、中学校を年に数回、訪(おとず)れる10年間の居住地(きょじゅうち)交流が昨年秋に終了(しゅうりょう)。話し好きの明るい性格(せいかく)もあって、地域(ちいき)の人たちから「光ちゃん」と親しまれています。母親の祐子(ゆうこ)さん(43)は「みなさんの優(やさ)しさに触(ふ)れて育っています」と感謝(かんしゃ)の言葉を忘(わす)れません。

 養護学校高等部の受験を目指している光さんは「社会福祉(ふくし)の資格(しかく)を取って福祉の仕事に携(たずさ)わりたい」と、将来(しょうらい)をしっかりと見据(みす)えています。


≪プロフィル≫

【好きな教科】英語

【好きな食べ物】唐揚(からあ)げ

【好きな歌手】嵐(あらし)

【好きな言葉】笑顔(えがお)

2016年1月27日 無断転載禁止

こども新聞