出雲市立伊野小学校 産直市「伊野いち」に初参加

「伊野いち」実行委員会の皆さんと伊野小児童たち
地元のよさ、温かさ再発見

 出雲市立伊野小学校(同市野郷町、田中澄好校長)は、出雲市の一番東にある全校児童48人の学校です。校区の北側には日本海、南側には宍道湖があり、豊かな自然に囲まれた地域の中央にわたしたちの学校があります。わたしたちは、茶畑見学や伊野川の環境調査、宍道湖のシジミ漁見学など、地域の皆さんとたくさん関わって学習しています。本年度、5年生は、地区で開かれる産直市「伊野いち」に初めて参加しました。6月には売り子や販売のお手伝いを、10月にはさつまいもの販売をしました。ふるさと伊野のよさや温かさを再発見、再確認できた、わたしたち、ぼくたちの学習成果を発表します。


5年生の取り組み

「伊野いち」で呼びこみをする児童たち
 ぼくたち5年生が「伊野いち」に参加したきっかけは、「伊野いちって何だろう」という小さな疑問からでした。チラシで伊野いちのことは知っていましたが、中身は知りませんでした。そこで、伊野いちについて知りたいことをみんなでまとめました。

 6月12日に、今年1回目の伊野いちが開かれ、ぼくたちも参加しました。ぼくたちは、売り子とおもてなしコーナーの呼びこみの手伝いをしました。品物を売る手伝いをするのは初めての体験で、とくに大きな声で呼びこむのはとても緊張しました。ぼくたちの呼びこみで品物がどんどん売れていくのを見て、とてもうれしかったです。

 1回目の伊野いちに参加して、自分たちも出店してみたいという思いが強くなりました。そこで、小学校の畑でさつまいもを育てて売ることにしました。

 はじめに、さつまいもをどのような形ではん売するのか話し合いました。クッキーやむしパンなど、アイデアはたくさん出ました。しかし、作り方や衛生面などの課題もうまれました。話し合いの結果、生いもといもきんとん、焼きいもをはん売することに決まりました。

 10月6日に全校でいもほりをしました。たくさんのいもがほれましたが、はん売するには数が足りませんでした。そこで、地いきの人にいもを分けてもらいました。また、地いきの人に協力してもらって、いもを洗ったり、いもきんとんを作ったりしました。

 10月16日の伊野いちでは、レジ係と売り子係、焼きいも係の役割に分かれ、順番に行いました。焼きいもの機械も地いきの方に借りました。焼きいもはたくさん売れて、と中で足りなくなりましたが、地いきの方にお願いして分けてもらいました。また、いもきんとんも大人気で、すぐに売り切れました。

 衛生面に気をつけたり、調理したりするのは大変だったけれど、たくさんの人に買ってもらえてうれしかったです。商売する人の大変さもよく分かりました。

 (岩成陽、松本紗季)


産直市「伊野いち」

 高齢の農業者さんたちに元気を出してもらいたいという願いや、伊野の特産品を宣伝したいという思いが、「伊野いち」開さいのきっかけになっているそうです。その実現のために、たくさんの人で話し合ったり、協力し合ったりされたそうです。そして、平成26年に第1回となる伊野いちが開かれました。

 伊野いちには、地区でとれた野菜やお米、宍道湖や日本海でとれたシジミや魚など、たくさんの物が売られています。また、おもてなしコーナーがあり、新米を使ったおにぎりやシジミ汁、お茶などでおもてなしします。

 売上額は、ぼくたちが参加した第4回は、一日で40万円を超えていたそうです。また、売れ筋ランキングは、野菜が一番人気で、次に鮮魚、つけ物、シジミと続いています。

 伊野いち当日は、たくさんの人が集まって、レジは行列になっていました。これからも、たくさんのお客さんに来てもらいたいです。      (佐藤瑠、西村祥香)


多くの人でにぎわう「伊野いち」
Q&Aコーナー 「教えて伊野いち先生」

 将来ブランド化したい

 「伊野いち」実行委員長の山崎敏美さんと伊野地区自治会長の多久和祥司さん、伊野いちに出店されている方にインタビューしました。

 Q 伊野いちを開くうえで、どんなことが大変でしたか。

 A はじめは運営資金もなかったので、必要なものを集めたり、場所を決めたりすることが大変でした。

 Q 売上額を知って、どんな思いですか。

 A 平日はお年よりが多く、売上増につながったと思います。休日は売り上げは少ないけれど、子ども連れなどのお客さんも多く、にぎわうので、今のような形で今後も続けていきたいと思います。

 Q 今後、伊野いちをどうしていきたいですか。

 A 伊野いち関係者やお客さんとともにアイデアを出し合い、よりよい産直市を目指したいです。伊野のお米や野菜、海産物を広く宣伝し、たくさんの人に知ってもらい、将来的にはブランド化も目指したいです。また、伊野地区の伝統食文化である「えがもち」や「すぼ(かやで編んだ容器)」に入ったちまきを広め、味わい、地区全体で受けついでいきたいです。


 続いて、伊野いちに出店されている方へのインタビューです。

 Q どんな物が良く売れましたか。

 A 地元でとれた野菜やしいたけ、宍道湖産シジミなどの特産品。また、農作業で使う作業用ぼうしなどです。

 Q 季節によってどのような物を育てておられますか。

 A 夏はきゅうり、トマト、枝豆など。秋はかき、冬はネギやカボチャ、玉ねぎなど、季節に合った野菜です。


 店員さんは、ただ売っているのではなくて、伊野の良さを知ってほしいという思いがあると分かりました。地域の物を安くおすそ分けしておられたり、たくさんの人が伊野に来ておられたりしてすごい、と思いました。ぼくたちもいろいろなアイデアを出して、伊野いちを盛り上げたいです。(佐藤向陽、松本ゆき)


ぼくらの想いを届けYO! 5年生の感想

「伊野いち」で自分たちのお店を出店する児童たち
 「伊野いち」には、たくさんの人の苦労がつまっていることが分かりました。自治会長さんの話を聞いて、いろいろな考えの結果、伊野いちにつながったんだな、と思いました。ぼくも伊野を守る一人になれたらいいな、と思いました。  (陽)

 お客さんがたくさん来られ、完売することができました。参加してとても楽しかったので、次回もぜひ参加したいです。  (向陽)

 ぼくたちのお店にも、他のお店に負けないくらい、たくさんの人が来てくれてうれしかったです。それぞれの役割をみんなで頑張ったので、完売できたと思いました。  (瑠)

 私たちが作ったさつまいもがたくさん売れて、うれしかったです。また、買ってくれたお客さんも喜んでくださって、うれしくなりました。伊野いちに来られた人が多くてびっくりしました。  (祥香)

「伊野いち」で販売する、いもきんとんを作る児童たち
 伊野の農業がもっとさかんになってほしい、と思いました。これからも、伊野いちやお祭りごとなどの行事に参加して、伊野地区を大切にしていきたいです。  (紗季)

 山崎さんと多久和さんの話を聞いて、伊野地区で農業を受けつぐ人が減り、荒れ地が増えたことが分かりました。でも、伊野の人たちが協力して、農業が盛り上がるようにがんばっておられることがよく分かりました。  (ゆき)


2年生の取り組み

常松士郎さんから、狭槌(さづち)神社の神様や狛犬(こまいぬ)についての説明を聴(き)く2年生児童たち
 ふるさと伊野探検 豊かな自然や歴史を学ぶ

 2年生は、生活科の学習で町内探検に出かけて、伊野を知る学習をしました。詳しく教えてくださったのは、伊野のことならなんでも知っておられる我らが常松士郎さんです。伊野探検にいっしょに出かけ、所々で分かりやすく説明してくださいました。

 伊野には豊かな自然や古い歴史があります。おいしい魚がとれる地合の海は広くて青く、隠岐の島も見えました。十膳山の頂上から見下ろす景色は、三瓶山から大山まで一望でき、最高にすてきでした。ふるさとの自然のすばらしさを肌で感じました。

 伊野にはまた、たくさんの神社があります。伊努(いぬ)神社は733年に古事記に登場する歴史ある神社で、向かいの蘆高(あしたか)神社の神様とは夫婦であることなどを知り、驚きました。

 学習してわかったことを「伊野ひみつ発見」と題して、学習発表会で発表しました。伊野について学びを深めるほどに伊野の素晴らしさを知り、ふるさとへの愛着を強めました。


3、4年生の取り組み

「じょれん」という道具を使ったシジミ漁を見学する3、4年生児童たち
 茶畑とシジミ漁見学 茶摘みや漁師の技に驚き

 3、4年生は、総合的な学習の時間に、茶畑やシジミ漁の見学に行きました。

 茶畑見学では、手摘みの仕方を教えてもらい、実際に茶摘みをしました。機械摘みや工場で茶葉にする様子も見せていただきました。

 シジミ漁見学では、船に乗せていただき、間近で漁の様子を見ることができました。選別作業は、機械だけでなく、手作業でも行われることを知り、漁師さんたちの技に驚きました。

 伊野の自慢をたくさん見つけて、誇らしい気持ちでいっぱいになりました。

 【シジミのひみつ】

 しん道湖では、ヤマトシジミがとれると分かりました。シジミは、こん虫などのように、ほご色をしていてびっくりしました。いつも見ているシジミは黒だけれど、すなの中にいるシジミは、すなの色をしていることをはじめて知りました。(3年生児童の作文より)

2016年1月28日 無断転載禁止

こども新聞