きらめく星 月が見えるころとその形

 太くなるほど太陽から離(はな)れるよ

 ある絵本に、夜中の場面で三日月(みかづき)が描(えが)かれていました。ありそうな風景ですが、みなさんはどう思いますか。

 実は、夜中に三日月が出ることは決してありません。このとき見られるのは半月(はんげつ)よりも太った月なのです。絵本の月もおかしいとわかり、満月(まんげつ)に近い丸い形に描き直されました。ただ、絵本を作る大人が間違(まちが)えてしまうぐらいですから、そんなことを普段意識(ふだんいしき)している人は少ないのかもしれませんね。

 日に日に形を変えていく月は、その形によって、何時ごろ、どの空に見えるかが決まっているのです。これは「月が太くなるほど、太陽から離(はな)れたところに見える」という簡単(かんたん)な決まりに従(したが)っています。

 月は細い形のとき、太陽のそばにあります。三日月は、太陽が沈(しず)んで間もない西の空を探(さが)すと見つかり、そのあとしばらくすると太陽を追いかけるように沈んでしまいます。だから夜中に三日月は見られません。

 半月になると、月は太陽からかなり離れ、太陽が西に沈むころには、南の空に見えます。それから夜中に西へ沈んでいきます。満月は、太陽から最も離れて見えます。日の入りのころ、太陽と反対の東から昇(のぼ)り、真夜中には南の空まで動きます。そして明け方、西へ沈むのです。

 月は日ごとに形を変えながら、昇る時刻(じこく)がおよそ1時間ずつ遅(おそ)くなっていきます。

 明日2月11日やあさってあたりは、三日月が見えるはずです。もし晴れたら、いつどこに見えるか、空を探してみましょう。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

日の入りのあと、西の空に見える三日月=大田市の三瓶山北の原で撮影
日の入りのころ、東の空に昇ってきた満月=大田市の三瓶山北の原で撮影

2016年2月10日 無断転載禁止

こども新聞