印でトイレ導入調査へ 大成工業(米子)がJICA事業

畑の下に設置する土壌処理装置「タフガード」
 環境配慮型 普及目指す

 浄化槽の設計、施工を手掛ける大成工業(米子市米原6丁目、三原博之社長)は2016年度、下水道整備が遅れているインドで環境配慮型トイレの普及を目指し、現地調査に乗り出す。事業は国際協力機構(JICA)の中小企業海外展開支援事業に採択され、都市部で汚水の排出状況などを調べた後、実証試験を行う計画。

 環境配慮型トイレは、肥だめの原理を利用。水洗トイレの水を浄化槽に送り、嫌気性の微生物の力で汚泥を分解、沈殿。上澄み水は化学繊維の不織布に通して、浮遊物を除去した後、畑に埋め込んだ土壌処理装置に通す。装置内はポリエステル繊維が網状に張り巡らされ、水は毛細管現象によって土壌に拡散する仕組み。水に含まれた窒素やリンは畑の栄養分になる。

 計画では、デリー州など都市部で汚水の排出状況や健康被害などの実態を調べるとともに、実証試験の計画を策定する。

 同社は、全国の自然公園やキャンプ場など400件以上に同型のトイレを設置。山陰両県でも史跡富田城跡(安来市)、吾妻山(奥出雲町)などで利用されている。

 JICA中国国際センター(広島県東広島市)によると、インドでは人口増や経済発展に伴い、上水道の需要が急増。一方で下水処理能力が追い付かず、多くの汚水が河川にそのまま流出し、河川や土壌汚染、感染症の発生による健康被害が深刻化しているという。

 山陰両県の企業が、インドの事業でJICAに採択されるのは松江土建(松江市)、三光(境港市)に次いで3社目。山陰とインドとの経済交流の促進に期待がかかる。

2016年3月10日 無断転載禁止