きらめく星 木星としし座

東の空に見えた木星としし座=3月3日、出雲(いずも)市古志(こし)町で撮影(さつえい)
 一番明るい星を探(さが)して

 夜空を見上げて、一番明るい星を探(さが)してください。今ごろの夜のはじめなら、南西の空に見えるシリウスという星も目立ちますが、もっと明るい星が見つかるはずです。その星の名前は木星。今年は、春の星空の主役といっていいでしょう。

 木星は惑(わく)星の一つです。ほかに、水星や金星、火星や土星といった惑星があることを知っている人は多いと思います。これら惑星は、夜空に見えるたくさんの星の中では、仲間はずれの存在(そんざい)です。

 星と星どうしの並(なら)びは、いつも同じです。ですから星座(せいざ)を描(えが)くことができます。星座が作られた大昔から、星の並びはずっと変わらないのです。ところが、惑星たちだけは例外で、ゆっくりと星座の中を動いてゆき、やがてとなりの星座へと移(うつ)ります。「惑(まど)う星」と書くのはこのためです。

 もっと詳(くわ)しくいうと、惑星たちはだいたい、おひつじ座、おうし座など、誕生(たんじょう)星座として知られる、いわゆる「12星座」を進みます。星座から星座へと動く速さは惑星によって違(ちが)い、木星は12年でこの12星座をひとめぐりします。

 つまり、木星はおよそ1年ごとに12星座を一つずつ、移り渡(わた)っていくのです。毎年木星を見れば、その年ごとに違う12星座を順番に、12年かけて見つけることができるわけです。

 木星はこの春、しし座に見えています。木星の近くで最も明るい星が、ししの心臓(しんぞう)にあたるレグルスで、次に明るいのが、たてがみにあたる星アルギエバとしっぽの星デネボラです。それらから星をつなぐと強そうなライオンの姿(すがた)が描き出されます。

 さあ、しし座がどこにあるのか、実際(じっさい)の夜空で探してみましょう。木星がとにかく明るく輝(かがや)いていますから、きっと簡単(かんたん)に見つかります。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年3月23日 無断転載禁止

こども新聞