きらめく星 水星を見つけよう

日の出前の東の空に見えた水星。このときは明るい金星が目印になり、その左下に見えた=2月11日、出雲(いずも)市知井宮(ちいみや)町で撮影(さつえい)
 4月18日前後がチャンス

 木、火、土、金、水。昔の中国では、この五つで世の中のすべてのものができていると考えられていました。これらに「星」という字を付けると、木星、火星、土星…などの惑星(わくせい)になります。惑星とは、そんな大事な名前を持つ、特別な存在(そんざい)だったのです。

 惑星は、太陽の周りを回る天体です。地球もそうですから、地球の兄弟星といっていいかもしれません。「水(すい)・金(きん)・地(ち)・火(か)・木(もく)・土(ど)・天(てん)・海(かい)」と呪文(じゅもん)のように名前を覚えている人もいるでしょう。

 このうち最後の二つにあたる天王星(てんのうせい)と海王星(かいおうせい)は、望遠鏡(ぼうえんきょう)で発見されたもので、肉眼(にくがん)で見つけることはできません。一方、曜日の名前にもなっている五つの惑星は、星空の中でたいへん目立って見えます。ただ、この中で水星だけは、少し見つけにくいのです。なぜでしょうか。

 あの「呪文」は、惑星を太陽から近い順に並(なら)べたもので、最初の水星と2番目の金星は、3番目の地球が太陽の周りを回るのより内側を回っていることになります。

 地球からは、水星と金星がいつも太陽から近い範囲(はんい)に見えます。特に太陽のすぐそばを回っている水星は、太陽から大きく離(はな)れて見えることはありません。

 ですから、水星は昼間、太陽と一緒(いっしょ)に空に昇(のぼ)っていることが多く、夜にはほとんど見られないのです。見るためには、太陽が昇る直前の東の空か、太陽が沈(しず)んだ直後の西の空、太陽は地平線の下に隠(かく)れているけれど、水星はその上に出ているというタイミングを捉(とら)える必要があります。

 そういったチャンスは年に何回かあって、今度は4月18日を中心に前後数日、日没(にちぼつ)後に水星が見やすくなります。午後7時半から8時ごろ、西に見える星の集まり「すばる」の下の低いところを探(さが)すといいでしょう。双眼鏡(そうがんきょう)があると、より見つけやすくなります。海岸など西の空の開けたところで挑戦(ちょうせん)してください。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年4月6日 無断転載禁止

こども新聞