仕事みてある記 精度が何より重要 正確な作業に集中

「精度が何より重要視されます」と、いかに正確な測量をスピーディーに進めるかに心を砕く平野雅之さん
 測量士補(そくりょうしほ)

   平野(ひらの) 雅之(まさゆき)さん (出雲市斐川町直江)



 道路や橋などを造(つく)る際(さい)に、まず最初に行われ、欠かすことのできない測量(そくりょう)。出雲(いずも)市斐川(ひかわ)町直江(なおえ)、ワールド測量設計(そくりょうせっけい)で働く測量士補(ほ)、平野雅之(ひらのまさゆき)さん(20)は「精度(せいど)が何より重要視(し)されます」と、作業をいかに正確(せいかく)かつスピーディーに進めるかに心を砕(くだ)きながら取り組んでいます。

 測量機器「トータルステーション」を、地上に設(もう)けられている基準(きじゅん)点の中心と合わせ、水平方向も調整、ここを基準に作業開始です。離(はな)れた所にある、別の基準点との位置関係を測(はか)り、基本になる基準線を決めた後、目的地点の測量。補助役が持つポールに取り付けられたプリズムに向けレーザー光を発射(はっしゃ)、反射させて距離(きょり)を求めます。トータルステーションを水平に回転させて基準線からの角度を測り、高低差は別の機器で測定。標高も1ミリ単位で測ります。アメリカとロシアの衛星(えいせい)を利用した「GNSS測量」も活用。土地の位置や形状(けいじょう)、面積を決めるための作業を次々進め、田か畑かなどの情報(じょうほう)も調べます。

 「測量が間違(まちが)ってしまうと、設計や工事に影響(えいきょう)します。誤差(ごさ)も許容範囲(きょようはんい)を超(こ)えるとやり直しです」

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 進学した出雲農林高校の環境(かんきょう)科学科で3年間、測量の授業(じゅぎょう)がありました。「学んだことを仕事にしたい」と、同社に入社。翌年(よくねん)、国家資格(しかく)の測量士補を取りました。

 測量後はデスクワークです。距離や角度、面積などのデータを計算書にまとめ、平面図や断面(だんめん)図を描(えが)いていきます。パソコンで作業しますが、データ量は膨大(ぼうだい)、複雑(ふくざつ)になることもあり、高度な専用(せんよう)ソフトを使い処理(しょり)していきます。

 入社3年目。仕事は道路や橋などを造るための測量が中心です。 「入社当初は作業の流れや意味が分からず、大変でしたが一度、報告書提出(ていしゅつ)まで経験(けいけん)して全体が分かると、面白(おもしろ)くなってきました」「コミュニケーションがとても大切です。お客さんから『お疲(つか)れさん』と声をかけられるとうれしいですね」

 測量は国家資格を持つ測量士が現場を任(まか)されて作業を計画立案し、指揮(しき)を執(と)ります。「測量士の資格を取って自分で現場を持ち、発注者と土地所有者、両方に信頼(しんらい)されるようになりたいです」

 その国家試験が今月15日にあり、気持ちを込(こ)めて挑戦(ちょうせん)します。


★メッセージ

 子どものころ、測量作業を見たことがあっても、何のためか分かりませんでした。今は、社会に貢献(こうけん)できる、誇(ほこ)りの持てる仕事だと思っています。かかわった道路や橋が地元の人に喜んでもらえるとうれしいし、現場の状況(じょうきょう)に合わせて応用を利(き)かせた作業が必要で、やり甲斐(がい)があります。

2016年5月4日 無断転載禁止

こども新聞