論語(ろんご)で温故知新(おんこちしん)(40)


【訳(やく)】

 先生(孔子(こうし))が言われるには、三人で何かをすることになると、いつでもお手本となる者がいる。良いお手本と悪いお手本があるが、良いところはすぐ採(と)り入れなさい。悪いところは自分にそんなところがないか振(ふ)り返ってみなさい。どちらからも学べるものだよ。


良い手本と悪い手本両方から学べるよ

 自分のまわりにいる人はどんな人たちかな?

 自分の好き嫌(きら)いにかかわらず、いろいろな人がいるはずです。友達関係が好き嫌いで終わったら、成長しませんね。良くても悪くても、人は人から学ぶことがたくさんあります。


 ◆人から学ぶ◆

 伝統芸能(でんとうげいのう)や武道(ぶどう)で、人が成長していく様子を表したものとして「守(しゅ)・破(は)・離(り)」ということばがあります。

 「守」とはまず、お手本をそのまままねることです。「破」とは次の段階(だんかい)で、お手本と少し違(ちが)えて自分の工夫を加えることです。「離」とは、最終段階で、お手本から離(はな)れて自分のスタイルを作り上げる(完成する)ことです。

 人がたくさんいれば、その中には優(すぐ)れた人もいればそうでない人もいます。その中でも、優れた人は初めからお手本のような人ではなかったはずです。きっと、まねすべき良いお手本があったのでしょう。そして、まねすべきではないお手本もたくさん見てきたことでしょう。ここで大事なことは、どこが良いお手本で、どこが悪いお手本か見分ける力があることです。


 ◆気付き◆

 本紙のNo.14 No.24にて「益者三友(えきしゃさんゆう)・損者(そんしゃ)三友」という章句(しょうく)がありました。良き友に恵(めぐ)まれるのは一生の宝(たから)です。そして、良いお手本の多くは採り入れるのに努力と工夫がいります。一方、良くないお手本は「自分だけ・その場だけよければ」というのが多いものです。

 人はかっこ良さや、その場の雰囲気(ふんいき)に流されやすいものです。振り返ってみると、覚えがありませんか?

 「ちょっと気になる」という感覚を大事にしたいですね。

  (私塾(しじゅく)「尚風館(しょうふうかん)」講師(こうし)・小倉雅介(おぐらまさすけ))

2016年5月11日 無断転載禁止

こども新聞