紙上講演 ジャーマン・インターナショナルCEO ルース・マリー・ジャーマン氏

ジャーマン・インターナショナルCEO ルース・マリー・ジャーマン氏
日本人が世界に誇れる33のこと

 洞察力や察知力信じて

 山陰中央新報社の島根政経懇話会、米子境港政経クラブの定例会が19、20の両日、松江、米子両市内であった。海外企業の日本進出を支援する経営コンサルタント「ジャーマン・インターナショナル」(東京都港区)のルース・マリー・ジャーマン最高経営責任者(CEO)(49)が「日本人が世界に誇れる33のこと」と題して講演し、インバウンド振興を含む国際化に必要な要素や姿勢を説いた。要旨は次の通り。

 「あうんの呼吸」「空気を読む」という言葉が象徴するように、自分よりも他者のことを思い、合わせようとする文化が日本にはある。グローバル化で有効となる魅力だ。

 28年前に入社したリクルートで、クリスマスは礼拝のため仕事を休みたいと緊張して上司に申し出たら、あっさり了承された。日本人は自らと異なる文化に出会った際も拒絶せず、「なるほど」「それは面白い」と客観的、冷静に受け入れる。国際化を考える上で非常に大事なことだ。

 訪日外国人客数は2013年に1千万人を突破すると、14年は約1400万人、15年には約2千万人に急増した。リピーターの存在なくしては、考えられない数字だ。日本を気に入り、何度も訪れる人が増えている。徐々にだが東京から地方へと足も向いている。

 政府は、東京五輪がある20年時点の外国人客数の目標を4千万人に倍増させたが、日本は何も変わる必要はない。持っている資源を変える必要もない。ただ新しい顧客層に外国語で魅力を説明する作業は、やはり重要だ。

 日本人はなぜか英語に自信がない。学校で習った単語や、文法の知識さえあれば問題なく会話はできる。相手は完璧な英語は期待していない。ゆっくり、繰り返して話してもらえばいい。相手が何を言いたいのか、コミュニケーションの場面でも日本人が持つ洞察力、察知力を信じてほしい。

2016年5月21日 無断転載禁止