全仏テニス特派員便り ビッグ4以外の敵

断続的な雨で、傘の花が咲いたセンターコートの観客席=パリ
雨にも風にも負けず

 開幕から続く雨。屋根のない会場の弱点をいきなり突かれた格好だ。錦織圭選手にとっては日本男子82年ぶりの4強入りを逃がした昨年の準々決勝以来のセンターコート。あの日も、けが人が出るほどの強風で、40分間の中断があった。

 対戦相手が、昨年は大歓声を背にした地元の人気者だった。今年は過去2戦2勝の格下ながら、毎回フルセットで、2年前のウィンブルドンでは日没順延となった難敵だ。

 今季クレーコートの出場3大会全てで4強以上。前哨戦では世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチ(セルビア)を「あと一歩」まで追い詰めた。

 それでもなお、初の四大大会制覇に続く道は平たんではない。色とりどりの傘の花が咲いたスタンドで、しみじみ思った。

 たとえ何時間も待たされ、集中力を欠くことがあっても言い訳にならない。敵は「ビッグ4」だけではない。雨も風も超えて新しい「赤土の王者」は生まれる。

2016年5月24日 無断転載禁止

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