輝(き)らりキッズ 勇壮 隠岐太鼓に打ち込む

出演に備えて練習に励む平尾大吾さん=島根県隠岐の島町平、隠岐太鼓保存会の練習場
心を込(こ)め堂々(どうどう)の演奏(えんそう)

 太鼓曲の作曲が夢(ゆめ)

   平尾 大吾(ひらお だいご)さん 西郷南(さいごうみなみ)中3年


 島根県隠岐(おき)の島町平(へい)にある隠岐太鼓保存(だいこほぞん)会(井上秀正(いのうえひでまさ)会長)の練習場で毎週月、木曜日の夜、会員たちが集まり、「ドン、ドン」と勇壮(ゆうそう)な音を響(ひび)かせながら和太鼓の練習をしています。打(う)ち手(て)と呼(よ)ばれる演奏担当(えんそうたんとう)15人のうち3人は中学生です。西郷南(さいごうみなみ)中3年の平尾大吾(ひらおだいご)さん(14)は、入会7年目と3人の中では一番経験(けいけん)も長く、ステージでも表情豊(ひょうじょうゆた)かに楽しそうに演奏しています。

 保存会は、隠岐の島町を拠点(きょてん)に活動する和太鼓集団(しゅうだん)で、定期公演や各種催(もよお)しにも出演しています。平尾さんは小学2年生の時、町内であったイベントに出演していた保存会の演奏を見て、「かっこいい」と感動。母親の佳穂(かほ)さん(51)とともに入会しました。ステージに親子で一緒(いっしょ)に立つこともあるそうです。

 勇(いさ)んで入会した平尾さんですが、「大人の打ち方になかなか合わせられず、練習も厳(きび)しい」世界でした。指導(しどう)する打ち手リーダーの藤野要(ふじのかなめ)さん(46)は、太鼓を始めたばかりの平尾さんのことを「まじめな子で、練習中も涙(なみだ)を流していた」と覚えています。

2月14日にあった隠岐太鼓結成35周年記念公演で会員や地元の子どもたちと演奏する平尾大吾さん(後方中央)=島根県隠岐の島町西町、隠岐島文化会館
 コツコツと練習を重ねて今では堂々と演奏に加わっていますが、藤野さんは「まだこれから。大きくなって、力強い太鼓をたたけるように」と、さらなる成長に期待を寄(よ)せています。

 2月14日には保存会結成35周年記念公演が同町西町の隠岐島文化会館であり、平尾さんも出演。地元の小学生らも加わった大編成(へんせい)で太鼓曲「生命(いのち)の詩(うた)」を熱演しました。

 この共演で「小さい子たちに太鼓の魅力(みりょく)を伝えたい」という思いが一層(いっそう)強くなったそうです。小学6年生の時に益田(ますだ)市在住(ざいじゅう)の和太鼓奏者、今福優(いまふくゆう)さんと共演して学んだ「楽しそうにたたくこと」や、保存会で学んだ「一体感」など、伝えたいことはたくさんあります。

 学校の部活動は軟式(なんしき)テニス部に所属(しょぞく)し、太鼓の練習もほぼ毎回出席しています。練習場では「太鼓のことだけ考えて集中して過(す)ごしている」そうです。藤野さんらから「心がこもった一打(だ)一打」やきれいな姿勢(しせい)、礼儀(れいぎ)作法など学び、次の公演に備(そな)えています。

 この先も隠岐の島町で暮(く)らし、太鼓を続けるという平尾さんには近い将来(しょうらい)に実現(じつげん)したいことがあります。それは「子どもたちが春日(かすが)の浜(はま)(同町)などで遊ぶ様子を表現した、軽(かろ)やかな太鼓曲を作る」ことだそうです。


≪プロフィル≫

【好きな教科】数学、体育

【好きな食べ物】コロッケ、ポーレスト(隠岐の島町)の日の出ラーメン

【好きなスポーツ】テニス、サッカー

【好きな場所】春日の浜(隠岐の島町)

【尊敬(そんけい)する人】今福優さん

2016年5月25日 無断転載禁止

こども新聞