ウィンブルドン特派員便り 「いつも通り」の頼もしさ

EU離脱の報道が連日大きく特集されている=ロンドン
 「英国は国民投票でEUからの離脱が決まりました」。現地時間24日午後5時、ロンドン・ヒースロー空港。機長のアナウンスに日本から13時間のフライトを終えた機内がざわついた。運悪く管制システムの障害があり、機内で待つこと1時間。これも離脱の影響かと不安に包まれた。

 初めてのロンドン。この先どんな影響があるか、分からない不透明感。手探りのスタートで「変わらないもの」の一つ一つが、安心をくれた。

 翌25日は土曜日。家族連れ立っての週末の買い物、子どもたちの笑顔。街には当たり前の日常があった。

 涼風が吹き、少し肌寒い、郊外のウィンブルドンで錦織圭選手の練習も、何事もなかったように行われていた。リラックスした様子。時折笑顔。直前のけがの不安を感じさせないばかりか「テニスが楽しい」という気持ちが伝わってくる。頼もしい。

 年一度の芝のグランドスラムで過去最高は2年前のベスト16。同日の記者会見では「最低でもベスト8」と語った。初の四大大会制覇は、その先にある。

 いつも通りの楽しいプレーで歴史を変える。連日各紙1面で大きく報じられている「EU離脱」のニュースを脇に追いやる、戦いが始まる。

2016年6月27日 無断転載禁止

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