錦織冷静に難敵一蹴 ウインブルドンテニス

【男子シングルス1回戦】サミュエル・グロートにストレート勝ちした錦織圭=ウィンブルドン(共同)
 【ウィンブルドン=本紙特派員・鹿島波子】テニスのウィンブルドン選手権第1日は27日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われ、男子シングルス1回戦に登場した第5シードの錦織圭(日清食品)は世界ランキング124位のサミュエル・グロート(オーストラリア)を6―4、6―3、7―5で下し、5年連続で初戦を突破した。

 相手は時速200キロ超のビッグサーバーで、エース15本を奪われたものの、巧みなリターンと堅い守備で主導権を渡さず、2時間10分で退けた。

 28日は、約1時間の練習で軽めのメニューをこなし、淡々とした表情で会場を後にした。

 2回戦は世界547位で34歳のジュリアン・ベネトー(フランス)と対戦。元25位だが、昨年3月のけがでツアーから離脱し、ランキングを下げている。対戦成績は錦織が3連勝中で、通算3勝1敗。芝では初対戦となる。


巧みに高速サーブ対応

 ストレートで勝ったのが大きい。芝のコートで脅威となる時速200キロ連発の相手サーブにも、巧みなリターンとテンポの早いショットは揺るがず錦織圭が好発進。第2セット後、痛めていた左脇腹のマッサージを受けるなど、体の状態を確かめながらのプレーが続く中、「いい試合はできている」と手応えを口にした。

 前哨戦を含めて今季まだ2戦目の慣れない芝の戦いで、目の覚めるようなサーブも「読みやすかった」と冷静に切り返し、好リターンから第1セット第5ゲームで最初のブレーク。主導権を握った。

 リターンで「結構、変えていた」という立ち位置は、サーブを気持ちよく打たせないよう計算済み。「早いタイミングで打って、その一発で決めるパターン」や、ベースラインから下がり、ストローク戦に持ち込みながら、得点を重ねた。

 欲しいポイントはものにする勝負強さも発揮。6-5とリードした第3セット第12ゲームの勝負を決めたブレークは、自ら「タイブレークまでいかせず勝てたのはよかった」と胸を張った。

 左ふくらはぎのけがを抱えていた昨年の1回戦はフルセットの激闘を強いられ、2回戦は棄権。その1回戦の後、けがの影響については「あっても言わない」と答えていたが、今年は「まだ少し痛みがある」と左脇腹の状態を説明した。

 「痛みと闘いながらのウィンブルドンになる」とも。戦い抜く覚悟はできている。

2016年6月29日 無断転載禁止

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