女子ログ この愛おしきもの

 2年前の母の日に保護した、生後10日ほどの子猫。明日までもつだろうかと危ぶまれるほど小さな小さな生命だった。わずか小さじ1杯のミルクを飲むのがやっと。寝ていても、本当に生きているかどうか心配で、顔を近づけ、そのかすかな呼吸を確認せずにはいられなかった。

 授乳は3時間おき。添い寝して、夜中に何度か起きてミルクをやった。仕事中も昼休みに一時帰宅しては授乳する日が続いた。大変だったが、ちっとも苦じゃなかった。むしろ楽しい。うれしい。か弱い存在が、この上なく愛(いと)おしかった。猫好き夫の全面協力もあり、子猫は何とか危険な状態を脱した。

 ミルクを順調に飲むようになると、出す物もちゃんと出させなければならない。本来は母猫がお尻をなめて排泄(はいせつ)を促すのだが、代わりに、ぬらしたティッシュでお尻をちょんちょん刺激してやった。「はい、シーだよ、シー」。優しく声をかけると、ニィニィ鳴いてオシッコをする。が、ウンチが何日も出ない。

 飼育本を読んだりネットで調べたりしながら、繰り返し刺激するも、いっこうに出ない。おなかはパンパン。これはヤバイ、もう病院へ連れて行こうと話していた矢先、ニョルニョル~ッと糸こんにゃくのようなのが出た。夫婦で大歓声をあげた。ウンチまでもが本当に愛おしかったのであった。

 (安来市・あのねチョビ)

2016年6月30日 無断転載禁止