女子ログ 風物詩

 アリゾナは夏本番。6月半ばからカ氏100度(セ氏で約38度)を超える日が続き、昨年夏の最高気温122度(50度)に迫る勢いだ。気象ニュースでは「トースターで焼かれるような暑さ」や「殺人的な暑さ」という表現が見られる。日に当たると肌が痛いほど暑いので、薄手の長袖を着用している。

 そんなアリゾナの夏ならではの風景がある。まずは「水」。公園の緑地は、干からびないよう週に一度、田んぼのようになみなみと水を張って人為的に洪水を起こす。それでも夜までに乾くから蚊がわいたり、コケが生えたりすることもない。商業施設では、軒下に張り巡らせたパイプから霧のシャワーを降らせたり、噴水コーナーを設けたりしている。地面から吹き出る水と戯れる親子連れは見ていてほほえましい。

 昼下がりの住宅地でよく見かけるのはアイス売りの自転車だ。自転車の前輪に大きなクーラーボックスを載せたおじさんがハンドベルや「パフパフ」とラッパを鳴らしながら巡回する。その音を聞きつけ、子供たちが小銭を持って集まってくる。家に着く前には溶けてしまうので、皆その場で食べ歩き。何ともほのぼのとした光景である。

 それを窓ごしに眺めながら私は今日も、4リットル弱ある巨大アメリカンサイズのアイスを着々と胃袋に納めている。

 (松江市出身、米国フェニックス在住・サボテン)

2016年7月1日 無断転載禁止