女子ログ 神対応

 高校生の娘がスマホを落とし、故障してしまった。買ってわずか3カ月での悲劇。電話でサポート窓口へ修理の依頼をせねばならないが、機械音痴の私は口頭でうまく説明できるか、窓口の担当者が意地悪だったら…と、とても不安だった。

 意を決して電話するとまず、必要な情報としてログインIDとパスワードを聞かれた。ところが、それが分からない。これが分からないと手続きが先に進まないらしい。娘と私が泣きそうになっていると、電話の向こうのサポート担当者は少しもイラつくことなく、丁寧に順を追って説明してくださった。途中、何度もくじけそうになったが「大丈夫ですよ。あと一息ですよ」と優しく励ましてくださった。

 1時間はかかっただろうか。見事問題解決となり、喜ぶ私たちに「良かったですね。安心しました。長い時間お付き合いいただきありがとうございました」と、逆にお礼を言われた。この方の電話口から聞こえる声は本当に優しく丁寧で、こんな情けない母娘に対してなんて慈悲深いのだろうと感動を覚えた。こんな配慮に満ちた奇跡のような対応を「神対応」と呼ぶらしい。

 ただ優しい声だけでなく、言葉一つ一つの選び方、専門知識も十分に備えなければここまでの対応はできないだろう。「神様」の陰の努力に敬意を表さずにはいられない。

 (島根県奥出雲町・零)

2016年7月2日 無断転載禁止