ウィンブルドン特派員便り 大会を彩る「伝統の味」

名物ストロベリー&クリームを楽しむ子どもたち。記念写真を撮る人も=ウィンブルドン
 こちらは6月から夏。ウィンブルドン名物といえば、初夏の味覚「イチゴ」だ。

 第1回大会以来の紅茶とともに軽食をとる習慣「アフタヌーン・ティー」で、公式サイトでも「欠かせない伝統」とする「ストロベリー&クリーム」が、その代表。2・50英ポンドだから約340円。ソフトドリンクと同じで手頃だ。

 丸いカップに10粒以上入って、生クリームがかかっただけの一品だが、オールイングランド・クラブの専門店は列ができ、買ったそばから待ちきれずに食べ歩く人もいる。

 イチゴはロンドン南東のケント州で前日収穫され、へたを取って毎朝5時半に届けられるのだとか。延べ50万人近くが訪れる会場で大会中6万皿(約2万7千キロ)が消費されるという。

 もう一つの大会名物といえる雨による、連日の試合日程変更で振り回されているが、左脇腹痛を抱えて万全でない錦織圭選手にとって「けがの功名」。彼の躍進は、初夏の雨にぬれる芝の香り、終盤に向けて高まる熱気に、思い出の「味」も含めた五感で鮮やかに思い出されるだろう。

2016年7月3日 無断転載禁止

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