錦織左脇腹限界、チリッチ戦途中棄権 ウインブルドン

【男子シングルス4回戦】マリン・チリッチと対戦する錦織圭=ウィンブルドン(共同)
 【ウィンブルドン=本紙特派員・鹿島波子】テニスのウィンブルドン選手権第8日は4日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われた。男子シングルス4回戦で第5シードの錦織圭(日清食品)は第9シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦し、第1セット1―6、第2セット1―5となったところで途中棄権した。痛めていた左脇腹が悪化した。

 2年前の全米オープン決勝で敗れて以来の四大大会での対戦。錦織は動きが鈍く、相手の高速サーブに対抗できなかった。左脚のけがで2回戦を棄権した昨年に続き、万全でない状態でウィンブルドン初の8強入りはならなかった。


リターンで打開できず 動き鈍く戦略狂う

 3回戦までエース計59本。サービスゲームで圧倒的な力を見せるチリッチとの戦いをにらみ、錦織は「リターンゲームで集中したい」と話していたが、立ち上がりから自身の動きが鈍く、戦略が大きく狂った。

 2年前の全米オープン決勝で敗れた後2連勝。通算成績も7勝3敗とリード。万全なら不安材料は初めて対戦の舞台となる、ビッグサーバーに有利な芝だけだったかもしれない。

 ただ、始まってみれば、敵は、左脇腹に不安を抱えた自らの中にあったのが分かっただろう。相手サービスゲームで始まった第1セット第1ゲームは時速200キロ前後の第1サーブが全てエースとなり、ラブゲームで失った。

 体がついていっていない。逆に、自らの第1サーブは160キロにも満たない。全力で打てない状況の中で得意のストロークもミスが目立ち、瞬く間に5ゲーム連取を許した。

 第6ゲームでようやくキープしたものの、結局、第1セットはわずか16分で失い、第2セットもいきなりブレークを許す展開で流れは変わらず。マイケル・チャン・コーチらの棄権を促すジェスチャーも、当初は知らない顔だったが、1-5から自らのサービスゲームを前にして、ついにうつむきながらベンチに引き返した。

2016年7月5日 無断転載禁止

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