「民主」票取り扱い困惑 選管、国の統一基準要望

期日前投票をする有権者。山陰両県の各選挙管理委員会は、比例代表での「民主」票の取り扱いに気をもんでいる=松江市内
 10日投開票の参院選比例代表の投票で、民進党の前身である民主党の略称「民主」と書かれた票の取り扱いを巡り、山陰両県内の各選挙管理委員会が気をもんでいる。総務省の通知では民進党の有効投票例に明示されず、有効か無効かの最終判断は、各開票所の開票管理者に委ねられているためだ。開票時の混乱を懸念する各選管は、国による統一基準を求めている。

 総務省は6月末、政党名の判別が難しい「疑問票」の取り扱いに関する判断基準の指針を都道府県選管に通知。民進党は略称の「民進」のほか「民」の1文字も有効とした。一方、「民主」や「民主党」と書かれた場合の判断に触れなかった。「自由民主党」「社会民主党」に「民主」が含まれるため、無効となる可能性がある。

 自民党は無効と指摘し、民進党など他党の有効票とする動きがあった場合、各選管に対して無効票と主張するよう、党都道府県連に指示した。一方、民進党島根県連は無効は痛手とする。

 ただ、公選法は、有効票か無効票かの判断は各開票所の開票管理者が決めると規定。現状では、開票所によって取り扱いが異なる事態が生じかねない。

 雲南市総務課の山本亮選挙・法務グループリーダーは「都道府県や市町村で扱いがばらばらになれば、選挙の公平性に関わる」と問題視。民進党は3月に民主党と維新の党が合流して結党したばかりで、境港市選管の担当者は、民進党を意図した「民主」票が一定数投じられることは「明らかに予想される」と話す。

 浜田市選管の岩田比呂継事務局長も「扱いによって当落に影響が出てしまう可能性がある。(個別判断は)荷が重すぎる」と、統一基準の提示を求める。

 各市町村選管から問い合わせが相次いだ鳥取、島根両県選管は、両県で対応がかけ離れないよう双方で情報交換する一方、取り扱いの明確化を求めて総務省に照会したが、5日現在も回答はないままだ。

 島根県選管の石倉智之選挙グループリーダーは「国政選挙なので、国が参考になる指針を出さないといけない」と強調。総務省の回答を基に市町村選管に早急に対応を示したい考えだ。

2016年7月6日 無断転載禁止