女子ログ 健やかに

 母が病気で亡くなってから、気を付けるようになったことがある。具合が悪くなったらすぐに病院に行くことと、がん検診を定期的に受けるようにすることだ。

 「少しくらい具合が悪くても、寝ていれば治る。年齢のせいで疲れが抜けきらないだけ」

 母が病気と分かり入院するまで、さんざん言っていた言葉だ。その「具合が少し悪い」と思ったときに病院に行っていたら、あるいは家族が病院に行くのを勧めていたら、母はまだ元気に過ごしていたかもしれない。少なくとも家族や母の親しい人間が今でも引きずる後悔の気持ちは今よりは薄かったはずだ。

 病気は本人が苦しむだけでなく、周りの人たちに心配や苦労を掛ける。長い入院になったら家族の負担も計り知れない。看病が大変で、仕事だって続けられるか分からない。

 だから少し具合が悪いかな、と思ったら病院に行くか、ごく軽い初期症状なら、薬を飲んで早く就寝することにしている。お陰でこの数年、熱で苦しんだ記憶がない。自費で受けるがん検診も、毎年5千円以上の検査代は痛いが、安心を買っていると思えば高くない、と思って受けている。

 自分の健康を守ることは、周りの人間の心の平穏も守ること。ここ数年はそう心掛けながら過ごすようにしている。 (安来市・ふかみどり)

2016年7月20日 無断転載禁止