カヌー 躍動 出雲農林男子

 全国高校総体(インターハイ)「2016 情熱疾走 中国総体」第16日は12日、山口県岩国市でカヌー、岡山市でバドミントンが行われた。カヌーは男女200メートル種目の決勝があり、男子カナディアンペアで出雲農林の中尾一稀、長島啓人ペアが優勝。同フォアで出雲農林が準優勝、同シングルで奥井恭平(出雲農林)が4位となった。女子カヤックフォアの倉吉総合産は8位入賞を果たした。

 第17日は13日、4日間の日程で、和歌山県で固定開催のセーリング(ヨット)が開幕。山陰両県勢は、420級で男子は米子高専、女子は境が出場する。

 今総体最後の競技の水泳は17日から4日間の日程で、競泳(広島市・広島ビッグウエーブ)、飛び込み(広島県福山市・ローズアリーナ)、水球(岡山県倉敷市・児島マリンプール)がある。


 カナディアンペアV中尾・長島組 残り50で逆転歓喜

【カヌー・男子カナディアンペア200メートル決勝】カヌー全種目を通じて島根県勢男子初の優勝を果たし、1番のポーズでそろって腕を突き上げる出雲農林の中尾一稀(左)と長島啓人=中山湖特設カヌー競技場
 ゴールの瞬間、他のクルーのパドルが止まっていないのが分かった。カヌー男子カナディアンペア200メートルで優勝し、3年生の長島啓人と2年生の中尾一稀の出雲農林ペアは歓喜のハイタッチ。2日前の500メートルで島根勢男子過去最高の準優勝に輝いた2人が、また歴史をつくった。

 今大会、練習で磨いた「先行逃げ切り」はピッチを早くしようと気負い、手こぎになりがちだった。距離が500メートルから短くなった分、さらに気持ちがはやる懸念があり、決勝レースのスタートは、しっかり大きくこぐことに集中した。

 序盤25メートル、9艇中6艇が自分たちより前にいた。「想定内」と慌てず、並んだのは100メートル付近。ここからペースアップし、残り50メートルでトップに立って押し切った。

 出雲農林勢としては昨夏女子カヤックシングル500メートル優勝の原綾海(武庫川女大)に続くインターハイ優勝。猛練習で高校日本一に上り詰めた先輩と同じメニューをこなし「自分たちもできる」と意識を高めてきた。

 「もっと練習すれば勝てる」(中尾)と確信したのが5月、大学生ペアに続く2位となった、日本カヌー協会のジュニア海外派遣選手選考レース。練習のない日も、2人で神戸川にこぎ出した日々が、今大会2度目の「県勢男子最高」につながった。


 悔しい0秒647差 カナディアンフォアで2位

カヌー男子カナディアンフォア200メートルで準優勝に輝いた出雲農林の(左上から時計回り)長島啓人、奥井恭平、石原起人、中尾一稀=中山湖特設カヌー競技場
 男子カナディアンフォア200メートルで出雲農林クルーは準優勝。500メートルを含め、同フォアで島根県勢過去最高ながら、優勝を狙った選手たちには悔しいレースになった。

 2日前の500メートルは昨夏の近畿総体に続く4位。当時のメンバー2人が残ったクルーの胸には「今度こそ」と期するものがあった。

 決勝進出9艇でトップのタイムをマークした準決勝と同様、序盤は大きくこぎ、スピードに乗った終盤の加速で逆転する、シナリオを描いた。狙い通りだと思っていた。残り50メートルで、前を行くのは1艇だけ。息の合った力強いストロークで追い上げ、差は確かに詰まったが、逆転できなかった。差は0秒647だった。

 シーズンオフの冬場、新たに導入した室内練習用のエルゴメーターで、全身の筋力、心肺能力を高めた最初の世代。昨夏4位クルーの1人、3年奥井恭平は「カヌーをやめたくなるぐらいしんどかった」と振り返る。

 本人たちはうなだれたが、やるだけのことをやって昨夏を上回る2位。大畑篤郎監督は「最後まで伸びていた。いいレースだった」と成長を示したクルーをねぎらった。

2016年8月13日 無断転載禁止

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