全米テニス特派員便り 余村さんが見守っている

往年の名選手らとともにプロコップ余村さつきさんの記念プレート(手前)が埋め込まれた大通り。功績は、大会の歴史の一部だ=ニューヨーク
 松江市出身のプロコップ余村さつきさん(享年57歳)の功績をたたえる記念プレートが全米オープンの舞台、ビリー・ジーン・キング・ナショナルセンターに設置されて1年になる。

 留学先の米国で結婚し、全米テニス協会の公認ライン審判員として活躍。同郷の錦織圭選手とはプロ転向前から交流があり、成長を見守ってきた。

 東ゲートからメインスタジアムへ続く「エース大通り」で、路面に埋め込まれた記念プレートを見つけた。女子シングルスで全米優勝5度のシュテフィ・グラフ元選手(ドイツ)のプレートがそばで金色に光っていた。

 「名誉な場所。いい眺めですね」。全米オープン取材中で、さつきさんと親交があったフリーライターの内田暁さん(42)の言葉にうなずいた。

 世界の審判仲間から寄せられた厚い信望の証しだ。錦織選手の関連でメールなどでやりとりをしたことがある記者も誇らしかった。

 第一線を退いてから、さつきさんの願いは錦織選手の活躍、夢は「頂点」に立つことだったという。今大会も会場内で見守っているだろう。そう思うと、同じ夢を追う現地取材の味方を得たようで心強かった。

2016年9月2日 無断転載禁止