アパート退去時 納得できぬ高額修繕費

【相談】

 息子が3年間住んだアパートを退去した。掃除も丁寧にして出たが、畳にベッドの脚の跡が4カ所ついていた。2週間後に敷金12万円のうち、畳の表替え、壁・天井のクロスの張り替え、ハウスクリーニング、鍵の交換などの原状回復費用を引かれ、敷金の返金額は3万円との書面が届いた。息子はたばこも吸わず、壁のピン跡にも気をつけて生活しており特に汚したり壊したりしたところはない。金額に納得できない。


【アドバイス】

 敷金とは、借り主が家賃の支払いを怠ったり部屋内を壊したり汚したりしたときの損害賠償の担保として、大家に預けているお金です。ですから退去時に損害がなければ、本来は全額返還される性質のものです。

 では損害とは何でしょう。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、畳やクロスの日焼け、家具などによるフロアのへこみは通常損耗に区分され原状回復費用は大家負担です。ハウスクリーニングも通常の掃除をして出ていれば借り主に負担義務はありませんし、鍵の交換も、紛失や破損がなければ同様に考えます。一方、たばこの火による畳の焦げ跡、クロスへの落書きなどは大家に対する損害となり、借り主が弁償しなければなりません。

 今回の相談のように、特に汚したり壊したりしたところがないにもかかわらず、修繕代を請求されたという相談が、年間を通じてセンターには寄せられます。大家が原状回復の意味を理解していない場合も多いので、借り主はガイドラインを勉強して、大家側に敷金を返してほしいと粘り強く話し合いをしていかなければいけません。

 どうしても話し合いがつかなければ、少額訴訟や民事調停などの解決方法を考えることになります。

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 ホットライン=電話188(いやや!) お近くの消費者センターにつながります。


■島根県消費者センター 電話0852(32)5916 ■同石見地区相談室 電話0856(23)3657

2016年9月7日 無断転載禁止