仕事みてある記 土地や建物を測量、登記し財産守る

「個人の財産を守ることにつながる仕事」と、測量や登記手続きに誠実に取り組む土地家屋調査士の山田一樹さん=松江市菅田町の事務所
 土地家屋調査士

   山田 一樹(やまだ かずき)さん (松江市菅田町)



 「個人(こじん)の大切な財産(ざいさん)を守ることにつながる仕事です」。松江(まつえ)市菅田(すがた)町に事務(じむ)所を構(かま)える土地家屋調査士(かおくちょうさし)、山田一樹(やまだかずき)さん(31)は、土地や建物を測量(そくりょう)し、場所や形、面積、用途(ようと)を国の機関(法務局)に届(とど)け出て記録する「登記(とうき)」の手続きに誠実(せいじつ)に取り組んでいます。


 土地の売買(ばいばい)に先立ち、所有者から、境界(きょうかい)線をはっきりさせたい、と依頼(いらい)が来ました。

 市役所や法務局にある図面などで下調べをし、周辺の土地所有者の立ち会いの下、境界を確(たし)かめながら測量を進めます。データをパソコンで処理(しょり)し、形状(けいじょう)や面積を示(しめ)す平面図を作ります。できた図面を元に再度(さいど)、現地で関係者らと確認(かくにん)し、了承(りょうしょう)を得(え)ます。

 図面が確定(かくてい)すると次は登記の手続きです。土地の形状や面積の確定▽宅地(たくち)を道路に変えるといった用途変更(へんこう)▽土地の分割(ぶんかつ)―などの申請書(しんせいしょ)を作り、登記します。

 「測量はミリ単位で、間違(まちが)いも簡単(かんたん)には直せません。関係者に納得(なっとく)してもらわないと、手続きも進みません」「責任(せきにん)は重いですが、自分の仕事が名前とともに残るところに、やりがいを感じます」

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 松江市生まれ。親せきが不動産関係の仕事を手がけていて、土地家屋調査士の仕事を知りました。国家資格(しかく)が必要で、測量の知識(ちしき)・技術(ぎじゅつ)と、不動産登記法、民法の法律(ほうりつ)知識が求められます。市内の事務所に勤(つと)めながら勉強、試験に合格しました。大学の工学部(土木系(けい))で学び、測量士の国家資格も持っています。

 個人住宅や店、工場といった建物も新築(しんちく)時などに測量し、各階の面積や形状、敷地(しきち)内での位置が分かる平面図を作り、登記していきます。

 町の中にも境界や区画がはっきりしていない土地があります。法務省の事業で、松江市内で境界をきちんとさせる地図作りに当たり、「住民の役に立てる」と熱心に取り組んでいます。

 気がかりなこともあります。業界に若い人材が少なく、高齢(こうれい)化が進んでいる点です。4カ月ほど前、県内の若手6、7人が集まり青年の会をつくりました。「資格を持ちながら実務経験(けいけん)のない人が経験を積む場にしたり、災害(さいがい)ボランティアなど社会に役立つ活動ができれば」と考えています。

 仕事や業界のアピールにも一生懸命(けんめい)です。


★メッセージ

 個人の財産にかかわりますのでプレッシャーはありますが、なくてはならない仕事です。フィールドワークとデスクワークの両方があり、測量に強い、パソコンが得意など、個性(こせい)を生かせます。土地にまつわる昔話も聞けて発見もあり、面白(おもしろ)い仕事だと思いますね。

2016年9月7日 無断転載禁止

こども新聞