きらめく星 はくちょう座

はくちょう座。黄線で結んだ並びが「北十字」=8月5日、大田市の三瓶山北の原で撮影(さつえい)
立派(りっぱ)な白鳥(はくちょう)の姿(すがた)がわかる

 星座(せいざ)には、人や動物、身近な道具、さらに神様など、さまざまなものが描(えが)かれています。しかし、「星の並(なら)びから、星座になっているものの姿(すがた)が想像(そうぞう)できない」という声もよく聞きます。

 これには、いろいろないきさつがあります。例えば、最初は単純(たんじゅん)な星の結び方だったものが、時代が経(た)つにつれ複雑(ふくざつ)でわかりにくいものになったり、神話の登場人物が星の並び方にこだわらず星座にされたりしました。それで結局、多くの星座で、その名前と形が合わないものになっています。

 そんな中、はくちょう座は、星の並びから名前になっている生き物の姿がたやすく想像できる数少ない星座です。分かりやすく、簡単(かんたん)に見つけることができます。

 夏の星座とされるはくちょう座ですが、実は秋の今ごろこそ、午後8時前後に頭の真上にあり、たいへん見やすい時期です。

 写真を見てください。はくちょう座の最も明るい星デネブは「尾(お)」という意味で、ここが白鳥(はくちょう)のしっぽにあたります。胴体(どうたい)がサドルという星のあたりで、そこから長い首と頭があり、アルビレオがくちばしです。サドルからは、左右に翼(つばさ)が延(の)びています。どうですか、空を飛ぶ立派(りっぱ)な白鳥の姿に見えてきませんか。

 また、南の国の夜空に見える「南十字」に対し、はくちょう座は「北十字」とも呼(よ)ばれます。白鳥の姿より先に、この形がまず目に付くかもしれません。季節が移りクリスマスのころになると、北西の地平線に大きな十字架(か)が立つように見えます。

 デネブは、こと座のベガ、わし座のアルタイルとともに「夏の大三角」を形作っています。三つの星の名を覚えていても、それぞれの位置の関係を忘(わす)れてしまう人がいるかもしれませんが、はくちょう座の形を知っていれば、少なくともデネブはもう間違(まちが)えないですね。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年9月21日 無断転載禁止

こども新聞