きらめく星 十三夜の月

十三夜の月。左側がわずかに欠けている=2013年10月17日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
13日が1年で2番目の名月

 9月15日の中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)は見ましたか。山陰(さんいん)では曇(くも)っていて、見られなかった人が多かったかもしれません。でも、お月見の機会はもう一度あります。「後(のち)の月」といって、一年で二番目の名月だといわれています。今年は10月13日です。今度は見られるといいですね。

 お月見の行事は中国から伝わってきたものですが、約1カ月後にもう一度お月見をするというのは、日本独自(どくじ)の風習です。およそ1100年前の平安(へいあん)時代に始まったといわれています。

 中秋の名月が「芋(いも)名月」と呼(よ)ばれるのに対し、後の月は「栗(くり)名月」または「豆(まめ)名月」と呼ばれます。また、中秋の名月の夜をよく「十五夜(じゅうごや)」といいますが、後の月の場合は「十三夜(じゅうさんや)」といいます。

 月は約30日の周期で満(み)ち欠(か)けします。旧暦(きゅうれき)と呼ばれる江戸(えど)時代までのカレンダーでは、新月(しんげつ)の日がその月の一日(ついたち)と決まっていたので、半月後の15日にはほぼ満月(まんげつ)になりました。15日の夜に出るので「十五夜の月」なのです。

 一方、2度目のお月見は十三夜ですから、次の満月ではなく、その少し前の月が見えることになります。なぜか、わずかに欠けた月を祭るのです。

 昔から人々は、肉眼(にくがん)で月を見て楽しんできました。現代版(げんだいばん)の十三夜では、それだけでなく双眼鏡(そうがんきょう)で観察することもおすすめします。

 双眼鏡で見ると、満月ではないことがはっきりわかります。海と呼ばれる月の表面の薄暗(うすぐら)い部分が、ウサギの形になっているのもよくわかることでしょう。さらに欠け際(ぎわ)に注目すると、月に隕石(いんせき)が衝突(しょうとつ)してできたクレーターというくぼんだ地形が観察できるかもしれません。

 双眼鏡があったら、ぜひ月をのぞいてみてください。当日は日が暮(く)れて夜になったころには、東の空に月が出ています。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年10月5日 無断転載禁止

こども新聞