(24)浜田市安城地区(上) 定例朝市

毎月恒例の「や市」で、生鮮野菜や加工品の品定めをする買い物客。イベントの同時開催などもあり、地域ににぎわいを生み出している
 同時にイベント相乗効果

 浜田市弥栄町安城(やすぎ)地区の中心部にある公共施設「弥栄会館」が毎月第3日曜日、朝市の会場となる。地元の農業団体や加工食品製造グループなどが用意した生鮮野菜や特色のある加工品がずらりと並び、多くの来場者でにぎわう。安城地区まちづくり推進委員会が運営する「や市」だ。

 10月16日の「や市」にも8グループが出店。ホウレンソウや小松菜など取れたての野菜をはじめ、有害駆除したイノシシ肉を使ったハンバーグ、秋田県に伝わる大根の薫製漬物「いぶりがっこ」を参考に商品化した「いぶり香香(こうこう)」などユニークな品ぞろえに、午前9時の開店を前に買い物客が列をつくり、1時間後には品切れも続出した。

 母親と一緒に毎月訪れるという同町三里の会社員、能海帝夫(きみお)さん(54)は「旬の食材や多彩な加工食品が買えるし、生産者とも交流ができ、いつも楽しみにしている」と、巻きずしや餅、炊き込みご飯などを満足そうに買い込んだ。

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 「弥栄町で開く朝市」から名付けた「や市」は、町内の各団体が個別に開いていた朝市を合同開催し、集客につなげようと、2013年5月に始めた。商品の豊富さなど評判が広まり、地区外でも認知度がアップ。当初から出店している食品加工グループ「おさか小町」の販売担当の久谷順子さん(63)は「地元以外からもお客さんが増え、だんだんとにぎやかになっている」と話す。

 今年に入ってからは、イベントの同時開催も積極的に企画している。子どものヒップホップダンスの発表会は、10月16日が2回目。弥栄町出身で、各地で発表会を開いている浜田市日脚町の自営業、田野島雅英さん(45)と手を携え、市内外の約20チームが参加し、会場を盛り上げた。

 出演した子どもの保護者が買い物を楽しみ、「や市」の販売促進につながる一方、田野島さんも「子どもたちの発表の場が増えてありがたい」と喜ぶ。NPO法人「浜田おやこ劇場」のパフォーマンスショーもあり、相乗効果で約160人が訪れるなど盛況に終わった。

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 回を重ね、にぎわいを増している「や市」。安城地区まちづくり推進委員会の小松原峰雄会長(70)は「ゆくゆくは、弥栄に人を呼び込むための拠点整備と結びつけていきたい」と構想を披露する。「合同朝市」から始まった「や市」は、地区の元気を支える企画として、大きく育とうとしている。

2016年11月1日 無断転載禁止