きらめく星 地球照

地球照が見られる三日月。肉眼では地球照はもっと淡く見える=2月10日、大田市の三瓶自然館サヒメルで撮影
月の欠けた部分が見える

みなさんは三日月(みかづき)を見たことがあると思います。三日月は太陽から少しだけ離(はな)れた位置にあり、夕方、太陽が地平線の下に隠(かく)れたころの西の空に見えます。

 江戸(えど)時代までのカレンダー、いわゆる旧暦(きゅうれき)で、毎月三日に見える月が三日月と呼(よ)ばれました。旧暦では新月(しんげつ)の日が一日(ついたち)と決まっていて、そのたった二日後の月ですから、まだかなり細い形をしています。もしかしたら、みなさんは三日月といえば、バナナぐらいの太さがある形を思い浮(う)かべるかもしれません。

 そのように今では、半月(はんげつ)までにはならない細めの月のことを、広い意味で三日月とよくいいます。そんなある程度(ていど)細い月を見たとき、「三日月形」に光っているところ以外の残りの部分が、うっすら円(まる)く見えているのに気づいたことはありませんか。

 これは地球照(ちきゅうしょう)と呼(よ)ばれる現象(げんしょう)です。月は太陽に照らされて明るく輝(かがや)きますが、地球に照らされて淡(あわ)く光るのが地球照です。もっとも地球が自ら光っているのではなく、太陽の光が一旦(いったん)地球に反射して月を照らしているのです。

 もし、地球照で光っている月の表面に立ったとしたら、私たちが体験する満月(まんげつ)の晩(ばん)のように、そこでは夜空に輝く地球が地面を明るくしていることでしょう。

 地球照を見てみましょう。明日12月1日は本来の意味での三日月で、そこから4日ぐらいまでが月が細くて見ごろです。山陰(さんいん)では日の入りが午後5時ごろで、その後、空が暗くなってきたら観察してください。

 肉眼(にくがん)でも見えますが、双眼鏡(そうがんきょう)があるとよくわかります。三日月は、太陽の後を追いかけるように沈(しず)んでいきますから、あまり遅(おそ)くなると見逃(みのが)してしまいますよ。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年11月30日 無断転載禁止

こども新聞