女子ログ スーパーで流れるあの曲は

 スーパーで閉店を知らせる時に流れる曲は?と聞かれたら、誰もが「蛍の光」と答えるのではないだろうか。これは実は「蛍の光」ではなく「別れのワルツ」であるということを私も最近知った。確かにメロディーはそっくり同じだけれど、卒業式の定番「蛍の光」が4拍子なのに対し、スーパー閉店時の「別れのワルツ」は3拍子。試しに口ずさんでみれば違いが分かる。

 「蛍の光」はスコットランド民謡「古い昔」が原曲だ。日本には明治の初めに伝わり、小学校の音楽の教科書にも採用された。たいてい2番までしか歌われないが、4番まである日本オリジナルの歌詞をすべて読むと「お互いに国のために頑張ろう!」といった威勢のいい内容で、戦争の時代を反映している。

 一方の「別れのワルツ」も原曲は「古い昔」だが、1940年公開のアメリカ映画「哀愁」でビビアン・リーとロバート・テイラーが別れを惜しんでワルツを踊るシーンに使われた。映画が日本で公開されて以来、「蛍の光」に代えて街角に流れるようになったのだ。そっと客の帰宅を促す優しいメロディーが当時の雰囲気に合ったのかもしれない。

 何げなく親しまれている曲が、実ははるか遠い国からやってきて、100年以上も形を変えながら息づいているのだと思うとしみじみする。

    (大田市・ぽのじ)

2016年12月6日 無断転載禁止